Liquid by FTX(リキッドバイエフティーエックス)について
Liquid by FTXは日本のFTX Japan株式会社が運営する仮想通貨取引所です。
FTX Japan株式会社はFTXという世界第3位の人気の仮想通貨取引所の日本支店という位置づけです。
ただし、2022年11月にFTXの親会社が経営破綻状態になってしまいましたので、現在はFTX関連の取引所は避けた方が良いでしょう。
2022年3月末まではリキッドバイコイン(Liquid by QUOINE)というサービス名で、運営会社の名前はQUOINE(コイン)株式会社でしたが、2022年4月からは現在の呼称となりました。
海外の取引所が運営元ではありますが、Liquid by FTXは日本国内での事業免許も取得済みのため、安心して利用可能でしたが、巨額の債務を抱えて破産状態となったので、今はおすすめできません。
したがって、マネックスグループが運営していって安全性が高いコインチェックなどの取り扱い銘柄が多く、取引量も多い大手の取引所で先に口座を作成しておきたいことは事実です。
Liquid by FTXの評判・口コミ
ここでは、Liquid by FTXの評判、口コミを紹介していきたいと思います。口コミなどを見ますと、取引所のメリット・デメリットが見えてくると思います。
メリットに関する良い口コミとしては、「セキュリティ(安全性)が高い」「世界3位の取引所だから安心」というものもありました。下記のように「大谷翔平選手がFTXとパートナーシップを結んだことによりイメージがアップした」などの口コミがあります。評判が良くなくては、世界3位の規模になるまでは投資家は集まらないでしょう。ただ、2022年11月の公表で破産状態に親会社のFTXが陥っているので、こちらの取引所は避けましょう。
一方でデメリットに関する口コミとして、下記のように送金速度が遅いことに問題があり、口座開設に1日かかるという口コミも見受けられます。ただ、口座開設に1日というのは、取り立てて遅いとは言えないとは思いますね。
Liquid by FTXの特徴
Liquid by FTXの特徴は以下の4点です。
- 独自トークンを発行
- 日本円以外の法定通貨でも取引可能
- 国内トップレベルの出来高
- レバレッジ取引ができる
順番に見ていきましょう。
独自トークンを発行
Liquid by FTXはQASH(キャッシュ)という名称の独自トークンを開発・発行しています。
取引所が発行するトークン価格上昇の可能性は極めて高いです。ここは大きなメリットの1つと言えるでしょう。
その代表例が世界最大の取引所バイナンスが発行するBNB(バイナンスコイン)です。
バイナンスコインはバイナンスの成長とともに価格上昇を遂げてきました。
Liquid by FTXとQASHもその流れに追随する可能性を秘めています。
しかも、国内の取引所でQASHを購入できるのはLiquid by FTXだけです。
QASH目的でLiquid by FTXの口座を保有している投資家も多いと思われます。
日本円以外の法定通貨でも取引可能
Liquid by FTXでは日本円以外の法定通貨と仮想通貨の交換が可能です。
もともとシンガポールで設立されているため、グローバルな目線を有しているのです。
現時点では下記の通貨で仮想通貨を購入できます。
- 米ドル
- ユーロ
- シンガポールドル
- 香港ドル
- オーストラリアドル
円安が進行しているため、外貨での資産運用を始める方が増えています。
その外貨を仮想通貨へ回せる点は投資家にとって非常に便利で、メリットと言えます。
また日本在住の外国人であれば外貨を保有している可能性が高いかと思われます。
そういった在日外国人の資金流入も見込めるのです。
国内トップレベルの出来高をかつては誇った
Liquid by FTXの取引高は国内トップレベルでしたが、現在は取引量は小さくなっています。
仮想通貨の本場はアメリカやヨーロッパ、中国であるため、日本だけの力ではそこまで大きな取引量は見込めませんが、海外のFTXも併せると大きな取引量だったのです。
レバレッジ取引の提供
Liquid by FTXではレバレッジ取引も可能です。
最大証拠金の2倍までのレバレッジを提供しているのです。
レバレッジ取引とは自己資金以上の取引ができる手法を意味します。
少ない資金からでも効率的に資産を増やせる魅力的な方法です。
その一方で自身の思惑が外れて想定とは逆に相場が動いてしまうと、たった一回の取引だけでも巨額の損失を発生させてしまう、ハイリスクハイリターンの投資手法なのです。
そのため投資家保護の観点からサービスを提供しない取引所も多いですが、Liquid by FTXでは投資家の幅広いニーズに応えるべく、レバレッジ取引も提供しています。
Liquid by FTXを利用する際の注意点とデメリット
一方でLiquid by FTXには下記の注意点もあります。
- 取扱銘柄数が少ない
- 日本円の出金に時間がかかる
こちらも順番に解説していきます。
取扱銘柄数が少ない
Liquid by FTXの取扱銘柄は種類が少ないです。これは現時点ではデメリットと言えます。
現物取引に関しては既に終了してしまっています。つまり、こちらの取引所では現物取引を行うことはできません。
あくまでもレバレッジ取引用の取引所だったのですが、経営破綻によって、今なレバレッジ取引であっても、他の取引所を利用するべきでしょう。
日本円の出金に時間がかかる
Liquid by FTXは日本円の出金に時間がかかります。これも早く出金して他の投資に回したい人にとってはデメリットとなります。
出金申請をしてから3営業日以内の送金を原則としているからです。
日本の取引所の多くは2営業日以内の出金対応を原則としているため、この点では他社に見劣りしています。
ただし、今はかなり改善されているという口コミもあり、以下のように他の取引所よりも速いという情報もあります。
Liquid by FTXの取扱通貨について
Liquid by FTXの取り扱い通貨は以下の11通貨です。
ティッカー | 名称 |
---|---|
BTC | ビットコイン |
ETH | イーサリアム |
SOL | ソラナ |
FTT | FTXトークン |
XRP | リップル |
BCH | ビットコインキャッシュ |
LTC | ライトコイン |
XLM | ステラルーメン |
BAT | ベーシックアテンショントークン |
QASH | キャッシュ |
DOT | ポルカドット |
ビットコインやイーサリアムはもちろん、リップルやライトコインなど2017年の仮想通貨バブルを牽引した銘柄もラインナップされています。
そしてなんと言っても目玉はソラナとFTXトークンでしたが、今は状況が異なり、これらの通貨を買うためにこちらの取引所を使う必要はないでしょう。
世界最大の取引所バイナンスが発行するBNBが過去一年で衝撃的な上昇を見せたように、FTXが発行するFTXトークンも値上がりする可能性が高いと思われていましたが、現実的には、FTXの親会社の破産によって、FTXトークンは暴落しました。
FTXで口座開設するのではなく、コインチェックやDMMビットコインなどの大手の取引所で口座開設することをおすすめいたします。
Liquid by FTXの手数料・スプレッド
Liquid by FTXの手数料やスプレッドについてもまとめます。
取引所手数料
Liquid by FTXの取引所手数料は通貨ペア毎に異なります。
通貨ペア | 手数料 |
BTC/JPY QASH/JPY QASH/BTC QASH/ETH XRP/QASH JPY以外の法定通貨を含むペア | 無料 |
ETH/JPY XRP/JPY BCH/JPY LTC/JPY XLM/JPY BAT/JPY SOL/JP FTT/JPY 暗号資産同士のペア(QASHを除く) JPY以外の法定通貨を含むペア(QASHを除く) | 0.05%(QASH払い)・0.1%(QASH以外での支払い) |
上記のように、手数料体系が複雑なため、最初は混乱するかもしれません。
ビットコインと日本円の取引は手数料がかからないことと、独自通貨であるQASHを使えば手数料が安く済むことを覚えておくとよいでしょう。
入出金手数料
Liquid by FTXでは日本円の入金手数料がかかりません。
ただし出金の際は700円が徴収されます。
一見すると高額に思えますが、この金額には銀行手数料も含まれているため、実質的にはそこまで高くないと言えます。
借入手数料
Liquid by FTXの借入手数料は0円です。
スワップ手数料
Liquid by FTXのスワップ手数料は1日あたり0.1%です。
なおスワップ手数料とは、レバレッジ取引のポジションを持ち越した際にかかる手数料を指します。
Liquid by FTXの場合は基準時間として午前1時・午前9時・午後5時の3つが設定されており、それぞれのタイミングで0.1%の3分の1ずつ徴収されます。
仮想通貨/入金手数料
Liquid by FTXでは仮想通貨の入金に手数料はかかりません。
仮想通貨/送金手数料
Liquid by FTXでは銘柄毎に送金手数料が異なります。
銘柄 | 送金手数料 |
---|---|
ビットコイン | 0.005BTC |
イーサリアム | 変動型出庫手数料 |
ソラナ | 無料 |
FTXトークン | ソラナ:無料、ERC20:変動型出庫手数料 |
リップル | 0.25XRP |
ビットコインキャッシュ | 0.001BCH |
ライトコイン | 0.001LTC |
ステラルーメン | 無料 |
ベーシックアテンショントークン | 変動型出庫手数料 |
キャッシュ | 変動型出庫手数料 |
変動型出庫手数料とは、ネットワークの混雑状況に応じて手数料が変動する仕組みです。
実際の送金手数料は出庫画面で確認しなくてはなりません。
あまりにも金額が高いときはタイミングを改めることで余計な手数料を徴収されずに済む可能性があります。
また、FTXトークンの送金手数料には2種類あります。
「ソラナ」と「ERC20」の2つです。
ERC20とはイーサリアムのネットワークを指します。
つまりソラナとイーサリアム、どちらのブロックチェーンを利用して送金するかで手数料が変わってくるのです。
多くの人にとってこういった仕組みはややこしく感じられるかと思いますが、このようにチェーンを使い分けられる状態こそがむしろ世界水準なのです。
この点からも他の国内取引所より一歩先を進んでいることがよくわかります。イーサリアム(ETH)のブロックチェーンについては知っている人も多いですが、ソラナ(SOL)についても知っておいて損はないですね。
スプレッド
Liquid by FTXのスプレッド率は公開されていません。
口コミなどの評判によれば、かなりスプレッド幅は狭いようです。
冒頭にもお伝えしたように、Liquid by FTXは多数の海外取引所と接続しており十分な取引高を誇ることから、スプレッドも抑えられるのでしょう。
ただし、親会社が債務超過で破産した取引所で取引すること自体がハイリスクなので、Liquid by FTXのスプレッドなどは関係なく、取引しない方が良いでしょう。
Liquid by FTXの口座開設の流れ
Liquid by FTXの口座開設は次の3つの手順ですぐに完了します。
- メールアドレスの登録
- お客様情報の登録
- 本人確認書類の提出
順番に解説します。
1.メールアドレスの登録
まずはLiquid by FTXの公式サイトへアクセスしてください。
トップページのメールアドレス入力欄にメールアドレスを登録し、「無料で口座開設」ボタンをクリックしましょう。
登録したメールアドレス宛にメールが届くため、文面内の「本人情報を登録する」ボタンを押下すればメールアドレスの登録は完了です。
2.お客様情報の登録
続いてお客様情報の登録に進みましょう。
画面の案内に沿ってパスワードや氏名・住所など基本情報を入力してください。
誤字脱字があると口座開設完了までに時間がかかってしまう恐れがあります。
間違いのないよう慎重に登録しましょう。
3.本人確認書類の提出
最後に本人確認を済ませましょう。
方法としては「かんたん本人確認」と「はがきで本人確認」の2種類が選択可能です。
よほどの事情がない限りは「かんたん本人確認」を利用してください。
スマホ上だけで手続きを完結させられますし、審査完了までにかかる時間も短縮できるからです。
なお本人確認書類としては以下の3つが認められています。
- 運転免許証
- 個人番号カード
- 在留カード(外国籍の方のみ)
スマホで本人確認書類と自身の顔写真を撮影・提出すれば手続きは終了です。
あとは審査が完了するのを待ちましょう。
アカウント承認メールを受信できたら取引可能です。
さっそく仮想通貨を購入してみましょう。
Liquid by FTXのセキュリティ(安全性)
Liquid by FTXのセキュリティ体制は盤石だと言えます。
安全性が認められていなければ、世界でも有名な取引所とはなれないはずですから。
FTXグループの知見を生かした、世界水準の防御策を講じているからです。
以下で Liquid by FTXが実施しているセキュリティ対策を紹介します。
※セキュリティは万全ですが、経営状態が良くないので、結論から言うと、Liquid by FTXの口座開設はやめましょう。
2段階認証
Liquid by FTXはすべての口座に2段階認証の設定を義務付けており、重要な操作を行う際は必ず2段階認証を経由しなくてはならない仕組みです。
パスワードの再設定や仮想通貨の送金など、資金流出に少しでもつながりそうな箇所では必ず2段階認証が求められます。
手間に感じる方もいると思いますが、あなたの資産を守るために必要な対策のため、絶対に設定を無効にしないでください。
クーリングピリオド
Liquid by FTXではクーリングピリオドという期間を設けています。
これはパスワードのリセットなどの変更が行われた際に、3日間はメールアドレスの変更や出金を不可能とする仕組みです。
これはセキュリティ・ハッカーが資金を引き出すのを防ぐための措置だそうです。
コールドウォレット
Liquid by FTXの顧客資産は100%コールドウォレットで管理されています。これは安全性を高める上では非常に重要なポイントです。
コールドウォレットとは、インターネットと接続されていないウォレットです。
オフライン環境のためサイバー攻撃のリスクを物理的に排除できます。
コールドウォレットを導入している取引所はたくさんありますが、預かり資産すべてをコールドウォレットに移管しているのは、国内の取引所ではLiquid by FTXのみだそうです。
この点からも世界水準のセキュリティ体制を整えていることがよくわかります。
マルチシグ
もちろんマルチシグも搭載しています。
マルチシグとは、仮想通貨の送金時に複数の秘密鍵が求められる仕組みです。
たとえひとつの秘密鍵が漏洩してしまっても、ほかの秘密鍵が安全である限り資金流出の被害は受けません。
また出金の際は複数のスタッフによる承認が必要な体制となっているため、内部の人間による不正流出も防止できます。
取引所の内外から顧客資産を守る万全の体制が構築されているのです。
IPホワイトリスト
Liquid by FTXでは顧客のIPアドレスを記録しています。
IPアドレスとは、すべてのコンピュータやモバイルデバイスに付与されている、インターネット上の住所のようなものだと考えてください。
このIPアドレスをホワイトリストとして記録しているため、いつもと違うIPアドレスでログインされた場合は確認のためのメールが送信される仕組みになっています。
つまりホワイトリストに登録されていないIPアドレスを持つデバイスから勝手にログインされる心配がないのです。
ハッキング攻撃を受けたとしても、あなたが確認メールを承認しない限り、不正ログインの被害を受けるリスクは排除できるでしょう。
まとめ
Liquid by FTXはあらゆる点で世界水準の取引所でしたが、債務が多すぎて経営破産するような親元の会社が運営しているので、日本人がこちらの取引所を利用する意味はないでしょう。
日本国内で口座を優先的に持ちたいのはコインチェック口座などのため、まずはコインチェックなどで口座作成するのがおすすめです。