2020年の誕生から短期間で、2022年12月時点で時価総額ランキング15位まで急成長しているSolana(ソラナ)という仮想通貨をご存知でしょうか。
2022年12月時点で、Solanaを売買できる国内取引所は2か所のため、国内での知名度はまだそれほど高くないかもしれません。FTX JapanとSBI VCトレードの2箇所となります。
「聞いたことがない」「よく知らない」という方も、この記事を読んで急成長の理由を知れば、きっとSolanaに興味をいだくことでしょう。
この記事では、Solana(SOL)の将来性や今後の価格の予想、特徴について解説します。
Solanaとは?
Solanaとは高速な取引処理と、安価な手数料が特徴のブロックチェーンプラットフォームです。
ブロックチェーン最大の課題のひとつであるスケーラビリティ問題に対して、PoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)という独自のアプローチで取引処理の高速化を図っています。1秒間の処理件数はビットコインやイーサリアムの数千倍です。
また、スマートコントラクトを実装しており、dApps(分散型アプリ)のプラットフォームとしても機能します。スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上に記録された取引・契約が、特定の条件を満たしたときに自動的に実行される仕組みのことです。
スマートコントラクトを持つ仮想通貨の代表格はイーサリアムですが、Solanaはその座を狙う「イーサリアムキラー」の一角として注目を集めています。
Solanaのネイティブトークン「SOL」は、スマートコントラクトの取引手数料や、取引承認のためのステーキングに使われます。
Solanaを売買できる国内取引所
2022年12月現在、日本国内で仮想通貨「SOL」を売買できる取引所は、FTX Japanが運営するLiquid by FTXとSBI VCトレードの2か所のみでが、FTXは現在破産状態なので、取引ができない状態が続くでしょうから、海外取引所で購入しましょう。
Solanaの買い方は、国内取引所で仮想通貨口座を開設し、その後にその取引所で仮想通貨を購入してからオンラインで国外に送金し、そこでSOLを購入できます。まずは、NFTマーケットを有していて、かつ、大手有名取引所であるコインチェックでの口座開設を行うと良いでしょう。
日本で上場している取引所がまだ少ないので買いにくいのですが、Solanaは時価総額上位にあり、将来性にも期待できることから、今後の値上がりも期待できるでしょう。
本日のSolanaの時価総額や価格、市場占有率【2023年2月28日時点】Solana(SOL)の価格や時価総額、仮想通貨市場におけるシェアのランキングは以下のようになっています。時価総額から、非常に人気の高いアルトコインであることがおわかりいただけるかと思います。
仮想通貨(暗号資産)名称 | Solana |
---|---|
単位(ティッカーシンボル) | SOL |
価格(2023年2月28日時点 以下項目も同じ) | 2,739.4円(22.497691ドル) |
時価総額 | 1,036,574,150,976円 |
時価総額占有率(仮想通貨の総時価総額に占めるSOLの割合) | 0.8% |
時価総額ランキング | 11位 |
上場以来の最高価額(ATH) | 259.96USドル |
市場流通量(循環している供給量) | 378,393,981SOL |
SOLのHP | オフィシャルHP |
SOLの公式Twitter |
Solana(SOL)の今後の価格の予想
Solana(SOL)の今後の価格ですが、400ドルや500ドルに達するという強気な声もありますが、実際にそうなる可能性は十分に秘めています。
下記のような事項が価格に大きな影響を及ぼすでしょう
- 大型プロジェクトのポジティブなニュースの発表
- 暗号資産(仮想通貨)の市場の拡大
- 新規取引所への上場
暗号資産(仮想通貨)市場が縮小してBTCやETHなどが暴落した場合には、SOLも同様に暴落するでしょうし、反対にBTC等が急騰した場合には、SOLも急騰します。仮想通貨チャートについては、暴落や急騰を繰り返しながら、徐々に市場規模を大きくしているので、急落局面でも焦らないことが大切です。
SOLのチャートの今後の価格の予想については、評判の高いプロジェクトも多く保有しているため、上プロジェクトや開発の進展に関するポジティブなニュースが出てきて、かつ、仮想通貨市場も上昇トレンドにある場合は、過去最高価額(ATH)の259.96ドルを容易に越えていく可能性は十分にあり、400ドルを超えて青天井になった場合には、1,000ドルに達すると予想することもできるでしょう。
時価総額も大きく、評価も高い暗号資産であるため、日本を含めて、新しい取引所に今後も上場を続けると考えられ、その場合にも価格は押し上げられるでしょう。
もちろん、投資は自己責任ですし、しっかりと買いのタイミングを見計らったりすることは必要で、かつ、生活資金を突っ込むようなことはしてはなりませんが。
Solanaの歴史とその価格推移
Solanaは2020年に誕生した比較的新しい仮想通貨です。その歴史を簡単に振り返ってみましょう。
Solanaの歴史
- 2017年11月 Solanaの基盤技術であるPoHのホワイトペーパー公表
- 2020年3月 Solanaメインネットベータ版をリリース
- 2020年4月 海外取引所に初上場
- 2021年6月 Solana Labsがトークンセールで最高規模の3億ドルを調達
- 2021年9月 秒間40万件の取引でブロックチェーンが10時間以上停止
- 2021年11月 史上最高値260ドル台を記録
- 2022年2月 国内の取引所に初上場(Liquid by FTX)
- 2022年8月 国内のSBI VCトレードに上場
Solanaの価格動向
2020年4月の上場当初のSolanaは1ドル未満でした。
2020年末までは2〜4ドル付近を推移していましたが、2021年に入って上昇をはじめ、2021年5月には一時55ドル台まで値を上げました
そこから一時値を下げるものの、7月から高騰し、11月には260ドル台の過去最高値を記録しています。2020年4月の初上場からわずか1年半で300倍以上の高騰です。
その後は仮想通貨市場全体の低調とともに下落し、2022年12月現在は14ドル近辺を推移しており、1か月前と比較すると下がっていて、割安水準にあると考えられます。
SOLを買うなら、先にコインチェックの口座開設をして、そこから海外のバイナンスなどに送金し買うのがおすすめです。
Solanaの特徴は?詳しく解説
ここからは、Solanaの特徴を詳しく解説していきます。
- イーサリアムキラーの一角
- 高速な取引処理
- 高速の秘密はPoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)
- 安価な手数料
- レイヤー1で高速処理を実現
- ステーキング報酬
- 相互運用に積極的
- エコシスシステムの拡大と将来性
イーサリアムキラーの一角
Solanaを説明するときによく使われるのが「イーサリアムキラー」というキーワードです。イーサリアムキラーとは何でしょうか?
イーサリアム(ETH)はスマートコントラクトの元祖であり、ビットコインに次ぐ時価総額を誇る仮想通貨です。イーサリアム上ではスマートコントラクトを利用したDeFi(分散型金融)やdApps(分散型アプリ)、DEX(分散型取引所)など多様なサービスが稼働しています。しかし、イーサリアムは取引量の増加によるスケーラビリティの課題に直面しており、処理の遅さや手数料の高騰などが問題視されています。
そんなイーサリアムが抱える課題を解消し、その座を脅かそうとしているのがイーサリアムキラーと呼ばれる仮想通貨たちです。
主なイーサリアムキラーには次のような仮想通貨があります。
- Solana(ソラナ) / SOL
- Caldano(カルダノ) / ADA
- Avalanche(アバランチ) / AVAX
- Polkadot(ポルカドット)/ DOT
Solanaはこの中で時価総額が最上位に位置しており、期待の高いイーサリアムキラーのひとつです。
高速な取引処理
Solanaの最大の特徴は取引処理の速さにあります。
処理性能はブロック生成時間が0.4秒、秒間の処理件数が50,000件とされています。これは、0.4秒ごとに取引の固まり(ブロック)がブロックチェーンに記録され、1秒間では5万件の取引を記録できることを表しています。
Solanaの処理件数は、VISAの処理件数にも匹敵するといわれています。Solanaの公式サイトを見ると、ものすごい速さで取引が処理されている様子が分かります。
下の表のように代表的な仮想通貨であるビットコイン、イーサリアムと比べてみるとその圧倒的な速さがお分かりいただけるかと思います。
銘柄 | ブロック生成時間 | 秒間処理件数 |
---|---|---|
Solana | 0.4秒 | 50,000件 |
ビットコイン | 600秒 | 7件 |
イーサリアム | 15秒 | 15件 |
次に、Solanaがこれほど高速で取引を処理できる秘密を解説します。
高速の秘密はPoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)
Solanaの高速処理の秘密はPoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)という独自の仕組みにあります。
Solanaのコンセンサスアルゴリズムは、多くの仮想通貨でも採用されているPoS(プルーフ・オブ・ステーク)です。
PoSでは、預け入れ(ステーキング)したトークンの量と期間に応じて、取引を承認するノードを決めます。
Solanaは、このPoSにPoHを組み合わせることで、高速な取引処理を実現しています。
通常のブロックチェーンでは、ブロックを追加するごとにノード間で同期を取って合意形成を図り、合意したら次のブロックを生成します。この合意にかかる時間がブロック生成時間です。
一方、SolanaではPoHの仕組みにより、データ構造の中に時間の経過を記録することで、ノード間で合意形成の同期を合わせる必要なく次のブロック生成が可能となっています。
つまり、従来は直列に処理していたものを、並列で処理することによって、高速な取引処理を可能にしているのです。
安価な手数料
取引処理の速さと並ぶ、Solanaのもう一つの大きな特徴は取引手数料の安さです。
Solanaの公式サイトによると、1取引あたりの平均手数料は0.00025ドルとされており、日本円にするとわずか0.03円程度にすぎません。
ガス代と呼ばれるイーサリアムの手数料は、1取引あたり10〜20ドルなので、Solanaはその40,000分の1以下という安さです。
手数料の安さの秘密は、50,000件という高速な秒間処理件数の実現により、取引の渋滞が起こらないことにあります。
レイヤー1で高速処理を実現
Solanaは処理の高速化を「レイヤー1」で実現している点も特徴です。
ブロックチェーンのスケーラビリティ問題の解決策として、途中の取引をメインのブロックチェーンの外で処理するレイヤー2ソリューションがあります。レイヤー2で処理した結果をブロックチェーンに記録することで、メインのブロックチェーンで処理する取引量を減らし処理の遅延を解消します。
レイヤー2ソリューションとしては、ビットコインのライトニングネットワークが有名です。
しかし、レイヤー2ではブロックチェーンの外で途中の取引を処理するため、セキュリティの脆弱化の懸念があります。また、すべての取引がブロックチェーン上に記録されず、取引の透明性の面でも課題があります。
一方、Solanaは前述したPoHの仕組みによりメインのブロックチェーン(レイヤー1)で高速処理を実現しているため、レイヤー2ソリューションと比べてセキュリティや透明性の面で優位性があります。
ステーキング報酬
仮想通貨への投資では、高い利回りを得られるステーキング報酬も魅力の一つです。
SolanaもPoSを採用しているため、ステーキングによる報酬の獲得が可能です。2022年3月時点で、Solanaのステーキング額は仮想通貨の中で最も高く、390億ドルに上ります。
ステーキングはBinanceなどの海外取引所のサービスを利用するか、PhantomウォレットなどのSolana対応のウォレットで実施できます。iOS版は2022年2月に公開され、2022年4月にはAndroid版が公開されています。
ステーキングの他、トークンスワップやNFT画像の表示機能も有しており、NFT領域でのPhantomの開発が進んでいく予定です。
仮想通貨で稼ぐ方法はいくつもあり、知っておくことで儲けを最大化できますが、ステーキングは非常に効率よく、利息のように利益を得られます。
相互運用に積極的
Solanaは、ほかのブロックチェーンとの相互運用にも積極的です。
従来のブロックチェーンはそれぞれ独立して存在しており、相互運用はできませんでした。例えば、ビットコインはイーサリアム上のアプリケーションの手数料には使えません。そのため、一旦取引所で交換する必要がありました。
しかしブロックチェーン間の相互運用が可能になれば、異なるブロックチェーンのアプリケーション間でスムーズに取引が可能になります。
Solanaは2021年にブロックチェーン間を橋渡しする、クロスチェーンブリッジ「Wormhole(ワームホール)」をローンチしました。
2022年12月現在、WormholeにはSolanaをはじめ、イーサリアム、Avalanche、Terraなど8つのブロックチェーンがつながっています。
ほかのブロックチェーン上に作られたアプリケーションは、Wormholeを介してSolanaの高速性と安価な手数料の恩恵を受けられます。
エコシスシステムの拡大と将来性
Solanaの公式サイトにはSolanaのエコシステムとして1,500以上のプロジェクトが紹介されています。ただし、すべてがSolanaブロックチェーン上に構築されているプロジェクトという訳ではなく、Solanaを取り扱う取引所なども含まれています。
注目度が高く評判の良いプロジェクトには次のようなものがあり、Solanaの将来性は高く評価されています。
- STEPN (NFTゲーム)
- Star Atlas (メタバースゲーム)
- Serum (DEX)
- Brave Browser (分散型ブラウザ)
- Audius (音楽ストリーミング)
- USDT / USDC (ステーブルコイン)
このように、Solanaは高速な取引処理と安価な手数料を武器に、多くの企業や開発者を惹きつけ、Solana上に幅広い分野のプロジェクトを集めています。NFTやメタバースの分野にも参入してきているので、SOLを買いたいと考える投資家も更に増えてくることでしょう。
また、相互運用により、ほかのブロックチェーン上のアプリケーションをSolanaに取り込むことで、エコシステムのさらなる拡大も期待されているのです。
メタバース空間を使ったNFTゲームで稼ぐ人も増えてきていますが、いくらくらい稼げるのかは、下記のページの事例もご覧ください。
Solanaのまとめ
以上、Solanaについて解説してきました。Solanaは次の特徴を持つ、期待の仮想通貨です。
- イーサリアムキラーの一角
- 高速な取引処理と安価な手数料
- PoHという仕組みによりレイヤー1で高速処理を実現
- ほかのブロックチェーンと相互運用を進め、エコシステムを拡大中
Solanaに高い将来性を感じる人も多く、更に時価総額と仮想通貨SOLの価格が伸びるという予想も多くあるので、この機会に投資を検討されてはいかがでしょうか。BTCやETHほどではないものの時価総額が多く取引量も安定しているSOLは、仮想通貨の中でも安全性の高いコインであると考えることが言えるでしょう。
海外取引所でSOLを購入したい場合には、まずはコインチェックなどの有名な国内取引所口座を開設してから仮想通貨を購入して、そこから開設した海外取引所に送金してから購入すると良いでしょう。