フォビトークンは中国発の仮想通貨取引所「Huobi」が発行するトークンです。
Huobiが発行しているのは「取引所トークン」ですが、聞き慣れないトークンですので、仮想通貨投資の経験がある人でも初めて聞く人は多いでしょう。取引所発行のトークンは価格がかなり上昇することもあり、その取引所の人気が出れば出るほど需要が増える傾向にあります。
今回はフォビトークンとは何か、フォビトークンの歴史、フォビトークンの特徴、今後の価格の予測について、詳しく解説します。
本日のフォビトークン(HT)の時価総額や価格、市場占有率【2023年2月28日時点】フォビトークンの価格や時価総額、時価総額ランキングなどは以下のようになっています。
仮想通貨(暗号資産)名称 | Huobi Token |
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単位(ティッカーシンボル) | HT |
価格(2023年2月28日時点 以下項目も同じ) | 642.33円(5.275218ドル) |
時価総額 | 104,207,760,966円 |
時価総額占有率(仮想通貨の総時価総額に占めるHTの割合) | 0.0804% |
時価総額ランキング | 61位 |
上場以来の最高価額(ATH) | 5,209.20円(39.81USドル) |
市場流通量(循環している供給量) | 162,233,844HT |
HTのHP | オフィシャルHP |
フォビトークン(HT)とは?
フォビトークンは「Huobi Global」によって発行された、イーサリアムブロックチェーン上の分散型デジタル資産です。
仮想通貨取引所がトークンを発行することは珍しくありません。
たとえば海外ではバイナンスやOKEX、Kucoinが取引所独自のトークンを発行していますし、日本でもZaifが独自トークンを発行しています。
フォビトークンを発行している「Huobi Group」は世界170ヵ国で数千万人が利用している仮想通貨取引所です。日本での知名度は上がってはいるもののまだ知らない人もいるとは思いますが、取引額も24時間で5,000億円を超えることがあったほど、世界的には巨大な取引所です。
規模の大きい仮想通貨取引所は世界中のハッカーから狙われやすいという特徴もあるのですが、Huobi Groupはセキュリティの高さでも世界水準を誇りますので、安全性でも安心できるでしょう。。
Huobi Groupは仮想通貨を複数人の承認による管理をしています。複数人承認とは複数人の署名と承認を必要とする管理です。
また、Huobi Groupはウォレットの管理体制も構築されており、「コールドウォレット」によるオフライン管理をおこなっています。コールドウォレットとはインターネットから切り離されたウォレットのことで、コールドウォレットは逆にインターネットに接続されたウォレットのことを「ホットウォレット」といいます。
Huobi Groupは取引高ランキングで常に上位に位置しており、日本語にも対応しています。Huobi Groupは取り扱っている仮想通貨の銘柄も多いので、日本でも人気です。
Huobi Groupには「Huobi Japan」という日本法人もあり、2016年9月に設立されました。Huobi Japanは日本の暗号資産交換業者として金融庁に登録済みの信頼できる取引所で、取り扱い銘柄はビットコイン、イーサリアム、フォビトークンなど全15銘柄と豊富です。
フォビトークンが使われる主な用途は、取引手数料の割引です。
Huobi Japanを使うときの注意点としてましては、取引が2円からと手軽に始められる一方で、出金下限は1,000円からとなっています。つまり最初の敷居は低いものの、1,000円以上にならないと出金できないということです。
フォビトークン払いでの手数料は最大で92%の割引が受けられます。元々の取引手数料が低いため、普通の投資家にとってはメリットは小さいように見えますが、頻繁に多額の取引をおこなう投資家にとっては重要な点です。
フォビトークンの最大発行枚数は5億枚ですでに発行済みでHuobiはフォビトークンを四半期ごとに買い戻して、ユーザー保護の準備金としてキープしています。フォビトークンはすべて発行済みのため、買い戻すたびに市場に流通するトークン量は減り、トークンが減ると価値が上がることになります。
早めに購入したい場合には、フォビで口座開設して、購入しましょう。口座開設自体は決して難しいものではなく、簡単に終わるでしょう。
フォビトークン(HT)の歴史
フォビトークンのこれまでの歴史を解説します。
Huobi
フォビトークンを発行しているHuobiは、「Huobi.pro」が運営する仮想通貨取引所です。
2013年に中国北京で設立された、仮想通貨取引所のなかでは比較的、歴史がある取引所です。
Huobiはしばらく北京で活動してきましたが、2017年12月に中国本土内で仮想通貨に対する規制強化の動きが出てきたため、拠点を香港に移すことになります。
Huobiは2018年3月に韓国に進出し、以降は事業をさらに拡大すべく、イギリス、タイ、オーストラリアをはじめとして、世界各国にコンプライアンスチームを整備しています。
Huobiは日本語にも対応していますので、日本人にも使いやすくなっています。
2022年現在も、新たな国で取引所の開設を続けています。
急上昇
フォビトークンは2018年2月に取引が開始されました。
取引開始の際にUSDT(テザー)、BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)との通貨ペアも解禁されたため、フォビトークンはUSDTで98%に急上昇しました。
フォビトークンは取引開始前から仮想通貨投資家から関心が高かったことや、フォビトークンが様々な用途に使えて価値が高いと投資家に浸透していたことが、価格の上昇につながりました。
仮想通貨の弱点の一つが使い勝手です。実際、リアル店舗で仮想通貨を決済手段として使えるところはまだまだ多いとはいえません。そのため、フォビトークンのように比較的使用用途が多い仮想通貨はこれからも重宝されることでしょう。
バーン最高額
2021年3月、フォビトークンの月次バーン量が過去最高に達しました。
Huobiでは前月の収益約20%に相当するフォビトークンを毎月バーンしています。バーンで供給量を減少させることにより、流通量を調整しています。
2021年1月1日から31日までの収益を対象にしたバーンは約1,100万HT、当時の価格にすると約61億3,600万円になりますが、それだけ膨大なフォビトークンが焼却されました。
2020年12月のバーンでは660万HT、当時の価格で約23億3,700万円をバーンしていますので、このときに焼却されたフォビトークンがいかに多いかがよくわかります。
実需決済開始
Huobi Japanは2021年10月4日、フォビトークンの実需決済を開始しました。
Huobi Japanの「デジタルアセット金融サービス」の一つとして、仮想通貨での実需決済サービスを期間限定でおこなうことにより、決済業務の効率化と迅速化を検証しました。
実需決済とはつまり、実店舗で提供されるサービスを受けられるということです。
当初は試験的な導入ではあったものの、実需決済をおこなった結果をもとにして、今後は様々なシーンで活かされていくことでしょう。
フォビトークン(HT)の特徴は?詳しく解説
フォビトークンには数多くの特徴がありますので、詳しく解説していきます。特徴的なメリットをいくつも有していますし、取引所がその基盤に存在するため、将来性が感じられる仮想通貨だと言えるでしょう。
発行枚数・割り当て
フォビトークンの発行枚数は5億枚ですでに発行済みであり、永久に追加発行されません。
フォビトークンの割り当てはHuobi Globalのポイントカードを購入したユーザーにセットでプレゼント配布するものが60%(300,000,000HT)です。
あとはユーザーへの奨励とプラットフォームの運営費用が20%(100,000,000HT)、運営チームへの報酬が20%(100,000,000HT)の内訳となっています。
取引手数料の割引
仮想通貨取引所Huobiの取引手数料は0.2%と、仮想通貨取引所のなかでも比較的低い方ですが、フォビトークンの保有量や、取引量に応じて手数料率が変わっていきます。
LV.01からLV.08までの段階に応じたレベルがあり、最大のLV.08はHT払における手数料が92%も割引されます。
ただし手数料割引を受けるためには多額の支払いが必要となるため、一般の仮想通貨投資家へのメリットは小さく、高額な取引を頻繁に行う投資家向きのサービスといえます。
四半期ごとに買い戻し
先述しましたが、Huobiはフォビトークンを四半期ごとに買い戻しています。
Huobiが市場に出回っているフォビトークンを固定比率で買い戻して、突発的なリスクが発生した際に買い戻したトークンをユーザーに支払う仕組みです。
つまり、「投資家保護資金」という意味合いですが、投資家が安心してフォビトークンに投資する仕組みですので、投資家にとってはメリットが高いといえます。
フォビトークン以外のケースを見てみますと、たとえばバイナンスの場合は売上の20%を使ってBNBを買い戻す、いわゆる「バーン」をおこなっています。
市場から存在を消すことで供給量を減らし、バイナンスの価値の維持と上昇を図っています。仮想通貨にとって買い戻されることは決して珍しいことではありません。
限定イベントに参加
Huobiはフォビトークン保有者に不定期で新たな通貨を配布しています。「エアドロップ」といわれるもので、エアドロップを目当てにフォビトークンを購入、保有するユーザーもたくさんいます。
エアドロップがあることでフォビトークンを保有、買い増ししたいユーザーが多いことが、フォビトークンの価値を落ちにくくしている要因にもなっています。
トークンバーン
フォビトークンは流通量の調整を目的としまして、トークンバーンを実施しています。
トークンバーンはフォビトークン保有者で構成されているガバナンスによって、投票で決定されました。
2019年までは四半期ごとに収益の約20%に相当する量のフォビトークンがバーンされていましたが、2020年2月以降は毎月バーンが実施されています。
四半期に一度だったバーンを月に一度に変更するという提案についても、フォビトークンの保有者のガバナンスで決定されました。
仮想通貨のなかでもフォビトークンは特に、保有者の発言権がとても強く、保有者がフォビトークンを所有する価値が十分です。
仮想通貨は保有したい人と量が多ければ多いほど価格も上がっていきますが、フォビトークンについてはすべて発行済みのため、量は増やせません。フォビトークンはバーンでどんどん市場に出回る量は減っていきますので、保有者がフォビトークンを手放さないとなれば当然、これからも価値は上がり続けていくことでしょう。
フォビトークン(HT)の今後の価格の予測
フォビトークン(HT)の今後の価格の予測をする上で重要なのは、まずは過去最高値(ATH)を超えることができるかどうかです。ここを超えると、青天井となる可能性があり50ドルを超えることも予想できます。
39,66ドルが最高値なのですが、2022年12月の現在価格は6.8ドル強となっていて、先月と比較して価格がかなり上がっています。この差額を見ると大きく感じられますが、仮想通貨(暗号資産)のチャートの世界では、1日で数倍に価格が暴騰することもありますし、半年後には大幅に上回っていることも十分にあり得るのです(もちろん、急騰後などに反落して暴落することもあります)。
又、取引所としてのフォビのユーザー数(投資家数)が増加することは、そのままフォビトークン(HT)への需要の増加を示しますから、価格が上がっていくでしょう。
その他の要因として、ビットコイン(BTC)の価格を追いかける性質をどの仮想通貨も有しているため、ビットコインの価格の予測が、フォビトークンの今後の見通しにもつながりますので、ビットコインのチャート分析、ファンダメンタルズ分析も行っておきたいですね。
ビットコインに価格が8万ドルから10万ドルに達するようなことになり、かつ、フォビトークンへの需要が高まる局面に入ると、フォビトークンの価格が100ドルに達する可能性も予想されます。将来性が十分感じられる仮想通貨だと言えます。
フォビトークン(HT)のまとめ
ここまでフォビトークンとは何か、フォビトークンの歴史、フォビトークンの特徴や今後の価格予測について詳しく解説してきました。
フォビトークンは将来性が高い仮想通貨です。
その理由はグローバルに事業を展開している大手仮想通貨取引所「Huobi」が発行している取引所トークンで大手仮想通貨取引所が発行しているという安心感が、ユーザーの購入に対するハードルを下げてくれます。
フォビトークンは使い道も多く、VIP会員になることで取引手数料が下がるというメリットもあることから、大口投資家にとって使うメリットが大きいです。
現在のところ、日本ではあまりなじみがないものの、フォビトークンを保有することで得られる手数料のメリットがあります。今後、フォビトークンはより注目され、日本でも知名度が高まっていくことが期待できます。
取引所トークンはビットコインやイーサリアムなどの抜群の知名度を誇る仮想通貨と違い、決済に使われている例はほとんど耳にしませんが、フォビトークンは決済にも力を入れており、日本でも六本木の焼肉店で期間限定にて決済できるようにしたりするなど、試験的な導入を経て、今度はもっと広い範囲で本格的に導入されていくことでしょう。
さらに、Huobiが四半期ごとにフォビトークンを買い戻しているため、フォビトークンは市場から流通量が減って価値が上がり続けるでしょう。
ただし、フォビトークンを発行しているHuobi自体が成長し続けることは、フォビトークンの価値上昇に欠かせません。これまで大きなトラブルはありませんが、仮想通貨はハッキングのターゲットになりやすいため、万が一ハッキングされた場合、価値は大きく落ちてしまいます。
とはいえ、フォビトークンが魅力的なことに変わりはありませんので、これからの動向をチェックしていきましょう。