DeFi開発のプラットフォームを標榜しており、「金融のインターネット構築」をテーマに掲げているプロジェクトで注目されている「Avalanche」。
今回は、今後の予想も含めて「Avalanche」の歴史や将来性、今後の価格予想について解説していきます。
Avalanche(アバランチ)とは?
Avalanche(アバランチ)はDeFi開発のプラットフォームを標榜しており、「金融のインターネット構築」をテーマに掲げているプロジェクトです。
「Ava Labs(アバラボ)」というチームが開発を主導しています。
このAva Labsにはビットコインなどの造詣が深いコンピューター学者であるエミン・ガン・サイラー氏も関わっており、非常に注目されているのです。
Avalancheは処理速度が従来のブロックチェーンより格段に速く、安全で、手数料も安いという三拍子そろった評価の高いチェーンとなっています。
イーサリアムキラーの筆頭と言えるでしょう。
日本では意外と知らない人も多いのですが、2021年に時価総額も非常に大きくなり、海外でも人気の暗号通貨(仮想通貨)となっています。国内の人気も今後は増々高まるのではないでしょうか。
チャートの価格推移としても、長期的に下値を切り上げて上昇しているので、存在感も大きくなっています。
AVAXをどこで買えるかというと、Binance(バイナンス)に上場しています。まずは、下記のコインチェックなどの国内取引所と海外取引所を開設して、国内から海外に送金して取引しても良いでしょう。取引量は日本国内の取引所より海外取引所の方が多いので安定した価格で購入しやすいので、これが最もおすすめの買い方です。
2022年現在、OKCoinJapanでも取り扱いがありますが、まだまだ日本では取引量が少ない取引所なので、基本的にBinanceで取引するのが安全かと思います。
Avalancheのネイティブトークンには「AVAX」という名前が用いられています。
AVAXは2021年には年初来から最大で16倍以上も価格が跳ね上がるなど、いま市場から最も注目を集める銘柄のひとつです。
2022年6月にOKCoinにも上場しておりますが、基本的にはBINANCEなどで購入した方が取引量も多いので適正価格で売却できるのでおすすめです。
本日のAvalanche(AVAX)の時価総額や価格、市場占有率【2023年2月28日時点】
Avalanche(AVAX)の最新の時価総額や価格の情報は以下となります。
仮想通貨(暗号資産)名称 | Avalanche |
---|---|
単位(ティッカーシンボル) | AVAX |
価格(2023年2月28日時点 以下項目も同じ) | 2,168.76円(17.811187ドル) |
時価総額 | 704,290,366,040円 |
時価総額占有率(仮想通貨の総時価総額に占めるAVAXの割合) | 0.5437% |
時価総額ランキング | 16位 |
上場以来の最高価額(ATH) | 144.96USドル |
市場流通量(循環している供給量) | 324,743,659AVAX |
AVAXのHP | オフィシャルHP |
DeFi(ディファイ)とは?
DeFiとは「Decentralized Finance」の略で「分散型金融」と訳されます。
既存の金融機関のように銀行や証券会社が第三者として取引を仲介せずに、スマートコントラクトと呼ばれるプログラムによって取引が成立するイメージです。
プログラムだけで動く無人の金融機関だと理解すればよいでしょう。
分散型の取引所や保険などがすでに存在しています。
ブロックチェーンを活用しているため、従来の金融よりも透明性が高く、利便性でも勝っていると考えられています。
イーサリアムキラーとは?
現時点でDeFi開発のプラットフォームとして圧倒的な存在感を誇るのはイーサリアムです。
そのイーサリアム(ETH)からのシェア奪還を目指すプロジェクトを総称して、「イーサリアムキラー」と表現する場合があります。
イーサリアムキラーの銘柄として、Solana、BSC、Terraなど複数のプロジェクトが乱立している状況です。現時点ではイーサリアムのシェアが飛びぬけていますが、イーサリアムが完全無欠というわけではありません。
ユーザーの増加による処理速度の遅延や手数料の高騰など、いわゆるスケーラビリティ問題に直面しています。その点、イーサリアムキラーはスケーラビリティ問題を克服しているため、徐々にユーザーが増えているのです。
ただしイーサリアムとくらべて歴史が浅いことから、絶対的な信頼を確立するには至っていません。イーサリアムは、仮想通貨業界でも最も早く登場したコインの一つですので、知名度などにおいても他を圧倒しているのです。
実際、イーサリアムキラーすべてのシェアを合計したとしても、イーサリアムのシェアには遠く及ばないです。また、イーサリアム自体もアップデートを予定しています。
このアップデートが完了すれば、イーサリアムにおけるスケーラビリティ問題はすべて解決するというのが大半の見方です。
ただしアップデートには長い年月が必要であり、イーサリアム創業者のヴィタリック・ブテリン氏は「すべてが完了するまでには6年かかる」と発言していました。
アップデートが終わるまでにイーサリアムキラーがどれだけイーサリアムの牙城を崩せるかが、今後の勢力図を左右するでしょう。
「結局イーサリアムが勝つ」、「○○がイーサリアムからシェアを奪って独占する」、「複数チェーンの乱立が続く」など有識者の間でも意見が分かれています。
Avalanche(AVAX)もほかのイーサリアムキラーと同様に、DeFi開発のプラットフォームとしてシェアの拡大を目指しているのです。
ちなみに、環境面における消費エネルギーという意味では。、Avalancheはイーサリアムの0.0028%の消費エネルギーであるという、CCRI(Crypt Carbon Ratings Institute)の調査結果があります。
3万5千分の1の省エネ比率になると言うことです。
Avalancheの歴史
Avalancheの誕生から現在に至るまでの歴史を見ていきましょう。
誕生(2020年9月)~2021年2月まで
Avalancheのメインネットが公開されたのは2020年9月です。
前述したエミン・ガン・サイラー氏らによって開発されています。
ただし、Avalancheはリリース前から注目の的となっていました。
実際、Avalancheにはa16z(アンドリーセン・ホロヴィッツ)やPolychain(ポリチェーン)など著名なベンチャーキャピタルが出資しているのです。
上場後、2020年の間はほとんど動きがなく、300円~400円台を推移しました。
その状況が変わったのは2021年になってからです。
ビットコインを含む市場全体が上昇傾向であったため、Avalancheもその恩恵を受けて値上がりしていきました。
さらに大手の海外取引所への上場も重なり、2021年2月には約5,700円の価格を記録したのです。
2021年初の価格が378円だったため、わずか2ヶ月ほどで15倍という驚異的な上昇率となりました。
2021年2月~2021年8月まで
2021年2月の上昇後、Avalancheの価格はじわじわと下げていきます。
5月にはビットコインが暴落したため、ほかの銘柄はそれ以上に急落してきました。
Avalancheもその例外ではありません。
価格が一段と下がっていき、8月には約1,400円程度に推移してしまいます。
2021年8月~現在まで
低迷が続いたAvalancheですが、自らのアクションによりこの状況を打破します。
8月にインセンティブプログラムを発表したのです。
インセンティブプログラムとは、DeFiサービスの利用者に対して報酬を付与する計画です。
この発表をきっかけにほかのDeFiプロジェクトやDeFiユーザーをAvalancheへ流入させることに成功しました。
この状況に価格も反応します。8月末には6,000円の大台を超えました。
さらに9月にはアップグレードによる処理速度・手数料のさらなる改良と250億円以上の資金調達も達成し、勢いを増していきます。
このタイミングで再びビットコインの価格も高騰したため、市場全体の好調を追い風に11月下旬には15,000円以上を記録しました。
その後、相場全体が下落しAvalancheも2022年1月には7,000円まで落ちてきましたが、2022年の5月に仮想通貨自体が大きく値を下げて、2022年12月現在は約1,700円台まで下がっており、買い場としては悪くないと思われます。
Avalancheの将来性
Avalancheがスケーラビリティ問題の解消を実現している以上、需要の拡大はこれからもまちがいなく続くと考えてよいでしょう。
イーサリアムのアップデートが遅延した場合、ほかのイーサリアムキラーとともにDeFiプラットフォームとしてのシェアを奪う可能性は十分に考えられます。
まだDeFi市場そのものの広がりも確実視されています。
既存の金融システムの整備が不十分な国から中国など規制の厳しい国まで、幅広い層からDeFiは支持を集めるはずです。
インターネットが情報の民主化をもたらしたように、ブロックチェーンとDeFiが金融の民主化をもたらすでしょう。
Avalancheはそうした金融革命を主導する立場にあるのです。
Avalancheの将来性は現在の仮想通貨市場で最も高いと言っても過言ではありません。
コミュニティーも今後は増々活性化していくのではないでしょうか。
今後の価格の予想、見通し
Avalanche(アバランチ)の今後の価格は、仮想通貨市場全体の相場に大きく影響を受けるでしょう。2022年以後のウクライナとロシアの情勢などで仮想通貨市場が弱気になって、金(ゴールド)などの金融商品に資金が流れる中では、AVAXの価格も一時的には暴落する可能性もあるでしょう。
しかし、仮想通貨市場全体の相場が下がり、又は、上がる中でも、評価の高いコインですので、徐々にAVAXがシェアを上げていくことが考えられ、そうなるとATH(最高値)を更新し、2万円に到達することは現実性が高いと言えるでしょう。
もちろん、Avalancheにとって代わる高性能なコインが登場したりするとシェアを落とすことも想定できますが、既に海外での人気のコインということもあり、確固たる地位を築きつつあるため、盤石の地位と時価総額、価格を維持していくのではないかと予想されます。
新たな取引所への上場も重要であり、上場後は価格が上がる傾向にあります。2022年11月にはビットバンクにも上場しています。
いずれにしても、押し目がやってきて割安のタイミングで板取引で購入して、長期的視点で価格が伸びるのを待つのが良いかと思います。
ステーキングも可能なのです、保有期間中はBinanceの定期ステーキングを行ったり、Avalancheの独自のAvalanche Walletでステーキングをして報酬を得ることで、投資効率を高めていきたいところです。
Avalancheの特徴は?詳しく解説
Avalancheの特徴は以下の6つです。
- 独自のコンセンサスアルゴリズム「アバランチ・コンセンサス」と「PoS(=Proof of Stake)」の融合
- ビットコインやイーサリアムをはるかに上回る処理性能
- ブロックチェーンのトリレンマを解消
- イーサリアムとの互換性
- 供給量を減らす仕組みの搭載
- 専用ウォレットによるNFTの発行が可能
独自のコンセンサスアルゴリズム「アバランチ・コンセンサス」と「PoS(=Proof of Stake)」の融合
Avalancheは独自に開発したコンセンサスアルゴリズム「アバランチ・コンセンサス」と広く用いられているコンセンサスアルゴリズム「PoS(=Proof of Stake」を組み合わせて稼働しています。
なおコンセンサスアルゴリズムとは取引を承認する仕組みだと考えればよいでしょう。
アバランチ・コンセンサスとは?
コンピュータの世界には長らく「クラシカル・コンセンサス」と「ナカモト・コンセンサス」の2種類しか存在していませんでした。
アバランチ・コンセンサスはクラシカル・コンセンサスの特徴であるスピードやエネルギー効率の高さと、ナカモト・コンセンサスの特徴である分散性やセキュリティ性能を融合させたハイブリッド型のアルゴリズムです。
2018年にTeam Rocket(チーム・ロケット)と呼ばれる匿名の研究チームが発表しました。
PoS(=Proof of Stake)とは?
PoSとは、仮想通貨の保有量や保有年月の長さに応じて、ブロック生成権が付与されるコンセンサス・アルゴリズムです。
ブロックを生成すると報酬としてトークンが付与されます。
株を保有していると配当がもらえるのと似たような感覚です。
この権利を得るためには最低でも2,000AVAX(2022年12月時点で約356万円)以上の保有が必要となります。
さらに専用のマシンなども用意しなければならないため、一般の投資家が参加するのは不可能と言えるでしょう。
AvalancheはこのPoSアルゴリズムと前述したアバランチ・コンセンサスを組み合わせることで高速かつ安全な取引を実現しています。
ビットコインやイーサリアムをはるかに上回る処理性能
Avalancheの処理性能はビットコインやイーサリアムとは比較になりません。
複数の取引を同時並行で承認するからです。
実際、ビットコインが1秒間に7取引、イーサリアムが15取引程度しか処理できないのに対し、Avalancheは1秒間で4,000以上の取引を承認できます。
なんとこの処理数は決済企業のVisaにも匹敵すると言われています。
クレジット決済の王者と同等の速度を誇るわけですから、ブロックチェーンの性能としては別格です。
この処理性能によって、スケーラビリティ問題の解消に成功しています。
その結果、取引速度の遅延やガス代と呼ばれる手数料の高騰を嫌うユーザーがAvalancheに流入しているのです。
ブロックチェーンのトリレンマを解消
Avalancheはブロックチェーンのトリレンマを解消しつつあるプロジェクトです。
トリレンマとは「3つの要素のうちどれか2つを実現するためには残りの1つを犠牲にしなくてはならない」という課題を指します。
2つの矛盾する概念に挟まれることを「ジレンマ」と表現しますが、それが3つになった概念です。
ブロックチェーンに求められる要素とは以下の3つです。
- スケーラビリティ
- セキュリティ
- 分散性
スケーラビリティとは日本語に訳すと「拡張性」となります。
仮想通貨の世界では「膨大な処理に耐えうるかどうか?」といった意味合いで用いられる用語です。
セキュリティとはブロックチェーンネットワークの脆弱性を表します。
単にプログラムが堅牢かどうかだけではなく、需要と供給のバランスやインセンティブ付与の体系など、複数の要素を絶妙に融合させて実現しているのです。
分散性とはノードの数で決められます。
ノードとはブロックチェーンネットワークを構成するコンピューターで、取引の承認をおこなっています。
たとえばビットコインやイーサリアムは上記の3要素のうちセキュリティと分散性はクリアしていますが、その代償としてスケーラビリティが不足しているのです。
その点、Avalancheはおなじくセキュリティと分散性を重視しつつも、前述した同時並行処理によりスケーラビリティにも対処できます。
つまりブロックチェーンのトリレンマを高次元で解消しているのです。
イーサリアムとの互換性
Avalancheはイーサリアムとも互換性があります。
EVM(Ethereum Virtual Machine)をAvalancheが実装しているため、イーサリアム上のアプリケーションがAvalanche上でも使えるのです。
EVMとは人間が書いたプログラムを機械語に変換してコンピューターへ伝える、イーサリアム独自のプログラム実行環境です。
そのEVMをAvalancheが取り入れているため、互換性が成り立っています。
イーサリアムでもAvalancheでも同様にアプリケーションが動くのであれば、処理性能がより高く手数料がより安いAvalancheにユーザーが流入しても不思議ではありません。
このようにAvalancheを含む多くのイーサリアムキラーはEVMを実装して、ユーザーのイーサリアム離れを狙っているのです。
なお、イーサリアム(ETH)の特徴や将来性、今後の価格の予想に関しては下記の記事をご参考ください。
供給量を減らす仕組みの搭載
AvalancheはAVAXの供給量をシステム的に減らす仕組みを搭載しています。
この仕組みは「バーン」と呼ばれます。
バーンは日本語で焼却を意味する単語です。
Avalancheの利用量が増えれば増えるほど、市場に出回るAVAXをバーンしていくのです。
法定通貨であれば政府や中央銀行が通貨の供給量をコントロールしますが、ブロックチェーンの場合は管理者不在のため、誰かが恣意的に調節することはできません。
その代わりにあらかじめバーンのためのプログラムを組み込んでおくのです。
ユーザーの利用が高まれば高まるほどAVAXの価格も上昇しますし、そこにバーンが重なることで、需要増加・供給削減の両面からAVAX価格の高騰が期待できるのです。
このようにビットコインが発行上限枚数を設けて価値を保つのに対し、Avalancheは供給量を減らすことで希少価値の向上に努めています。
専用ウォレットによるNFTの発行が可能
Avalancheの専用ウォレットを使えば、誰でも簡単にNFTの発行ができます。
NFTとはブロックチェーンを活用してデジタルコンテンツに資産価値を持たせられる技術です。
Avalancheのウォレットであれば素早く・手数料も安くNFTを発行可能です。
また発行したNFTをメタマスクなど別のウォレットにも移管できるため、OpenseaなどのNFTマーケットプレイスで売却し、利益を得ることもできるでしょう。
2022年3月にブロックチェーンソフトウェア企業のConsenSys社のメタマスクがL1ブロックチェーンAVAXに対応可能になったことを公表して話題にも上がっています。
Avalancheは仮想通貨だけではなく、NFTの領域でも勢力拡大が期待されているのです。
Avalancheのまとめ
Avalancheはどの銘柄にも勝るとも劣らない将来性を持っています。
イーサリアムの地位を奪ってDeFiプラットフォームの王者となる可能性を十分に秘めたプロジェクトです。
たとえイーサリアムの牙城を崩せないとしても、イーサリアム互換しているため一定数のユーザー流入が見込めます。
仮想通貨・DeFi市場の拡大とともに構造的な成長ができる数少ない銘柄でしょう。
AVAXは将来性がかなり有望視されている銘柄ですので、高騰し手が出せない価格になると予想されることも多いので、早めに投資するのが賢明です。保有中はステーキングして利益を獲得できるので、その点でもメリットがりますね。
海外で大人気の仮想通貨、AVAXをぜひ今のうちに購入してみてはいかがでしょうか?