シンボルの先代はネムとなり、2021年に開始されたということで話題になったシンボルについて解説します。
特徴や将来性を確認していきましょう。リアルタイムのチャートもページ内にあるのでご参考にどうぞ。
シンボル(XYM)とは?
シンボル(Symbol)は企業とブロックチェーンを結び付けるプラットフォームを標榜しています。
アルファベットで読む際は、XYMはジムと呼ばれます。
シンボルは「ネム」というブロックチェーンをアップデートして開発されました。
なお、ネムとシンボルの関係性は非常に誤解しやすいため、まずは両者のちがいを確認しましょう。上のXYMのリアルタイムチャートをXEMと比較するとわかるのですが、割と似た動きをするのが特徴的でもあります。
この記事では、シンボル(Symbol/XYM)の特徴や将来性、そして今後の価格予想を徹底解説します。
なお、XYMはGMOコインで購入することができます。少額から購入できるので、XYMを買いたい場合は、まずはGMOコインで口座開設してから買ってみてください。
本日のシンボル(XYM)の時価総額や価格、市場占有率【2023年2月28日時点】XYMについては、時価総額などは下記の通りとなっています。XYMの将来の価格の予想をするために、現在の価格、時価総額、市場における占有率(シェア)、過去最高価格(ATH)などの情報は知っておきましょう。
仮想通貨(暗号資産)名称 | Symbol |
---|---|
単位(ティッカーシンボル) | XYM |
価格(2023年2月28日時点 以下項目も同じ) | 4.88347133円(0.040106ドル) |
時価総額 | 27,261,783,394円 |
時価総額占有率(仮想通貨の総時価総額に占めるXYMの割合) | 0.021% |
時価総額ランキング | 157位 |
上場以来の最高価額(ATH) | 0.726USドル |
市場流通量(循環している供給量) | 5,582,460,005XYM |
XYMのHP | オフィシャルHP |
なお、2022年12月現在、シンボル(XYM)を買える取引所はGMOコイン、ビットバンク、フォビジャパン、ビットフライヤーとなっています。シンボルを購入したい人はこれらの取引所で買いましょう。
ネムとシンボルのちがい
両者の関係は以下のようになっています。
ネム | シンボル | |
---|---|---|
エコシステム名称 | ネム | – |
ブロックチェーン名称 | ネム | シンボル |
ネイティブトークン | XEM(ゼム) | XYM(ジム) |
ローンチ | 2015年3月 | 2021年3月 |
対象 | 個人向け | 法人向け |
「ネム」という単語には以下の2つの意味があるため注意しましょう。
プラットフォームとしての「ネム」、ブロックチェーンとしての「ネム」
ネム・シンボルはそれぞれ異なるブロックチェーンですが、一方でどちらも「ネム」というエコシステムに属しているのです。
ネムのネイティブトークンはXEM(ゼム)、シンボルのネイティブトークンはXYM(ジム)となっています。
またネムとシンボルでは役割も異なります。
ネムは開発者のサンドボックス(本番環境に影響を与えず実験できる環境)として開発された個人向けのブロックチェーンです。
一方のシンボルは企業や公的機関向けに開発されたブロックチェーンとなっています。
そのためネムとくらべて処理速度やセキュリティ面が大幅に改良されているのです。
しかしシンボルが誕生したからといってネムが消滅するわけではありません。
シンボルのローンチ後もシンボルのサイドチェーンとしてネムが活用されていきます。
サイドチェーンとは?
サイドチェーンとは、メインのブロックチェーンと異なるチェーンによって処理をおこなう技術です。
親チェーンでは対応しきれなかった取引(トランザクション)の処理をサイドチェーンが代わりに実行します。
またサイドチェーンは親チェーンと結びついているため、処理の安全性も保証されます。
このサイドチェーンにより、親チェーンの負担軽減ができるのです。
結果的に、取引の高速化や手数料の削減が可能となりました。
シンボルの場合、シンボルが親チェーン、ネムがサイドチェーンとして共存することで、プラットフォームとしてのネムの機能強化をめざしています。
シンボルの歴史と過去のチャートの価格推移
繰り返しになりますが、シンボルはネムのアップデート版として誕生しました。
そのためNEMグループが開発・管理をしています。
シンボルがどのような経緯で誕生し現在に至るのか、その歴史を見ていきましょう。
誕生~ローンチまで
シンボルの原型は、当初ネムのアップデート案として浮上していた「Catapault(カタパルト)」という構想です。
カタパルトはNEMグループと日本のテックビューロ株式会社が提携・推進したプロジェクトです。
2016年5月に提携が正式に決定しました。その後、2016年~2019年にかけて段階的に開発していき2020年1月にはテストネットが公開されます。
しかし商標上の問題で「カタパルト」という名称が使用不可となってしまったため、コミュニティ内の投票により「シンボル」へと名称が変更されたのです。
こういった紆余曲折があったものの、シンボルは2021年2月のストレステストに合格し、同年3月17日にメインネットの公開までたどり着きました。
2021年3月12日時点でXEMを保有していた投資家に、XEMと同量のXYMが配布されたのです。上昇後の価格推移には大いに注目が集まりましたが、実際のチャートの価格推移を次に説明します。
ローンチ~現在までの価格推移
ローンチ当初の価格は40円程度でしたがそこから一気に高騰し、2021年3月末には約80円の価格を記録しました。この金額が2022年11月現在においてもATH(過去最高価額)となっており、今のところはこの価格を超えてはいません。
しかしその後は仮想通貨市場全体の冷え込みの影響も受けて低迷し、12~15円付近で停滞してしまいます。
こうした流れを変えたのは日本国内の取引所bitbankです。
2021年10月5日の bitbankへの上場をきっかけに価格は再び急騰し、40円を記録しました。
さらに同年11月には世界的に有名な取引所「bybit」への上場も発表され、期待感から60円台まで価格が一気につり上がったのです。
しかしその期待とは裏腹に、いざbybitへ上場すると価格は下落してしまいました。
そしてビットコインの暴落につられる形で再度低迷し2021年11月の月初時点では先月から少しだけ価格を上げて、約5.5円程度に位置しています。ただ、米国の利上げについてもほとんど完全に仮想通貨XYMの価格に織り込まれたと考えられるので、今後の価格予想としてはポジティブな視点を持っています。
現在では、国内にも上場し、増々シンボルの知名度は上がっています。
シンボルの将来性
現在の仮想通貨マーケットを牽引するのはイーサリアム及びその周辺の銘柄です。
しかしシンボルはイーサリアムとの互換性がありません。
独自路線を貫いていることから世界的な注目を集めにくい状況となっています。
一方で、シンボルは日本や韓国などでは強く支持されています。
カタパルト構想を主導したテックビューロ株式会社は日本の会社でもあることから、日本人に熱狂的なファンが多い銘柄なのです。
それにもかかわらず、いまだに主要な国内取引所であるコインチェックに上場してなかったりはします。こうした取引所での取り扱いが発表されると、bitbankやbybitに上場したときよりも大きな注目を集めるでしょう。なお、2022年3月にビットフライヤーへの上場は果たしました。
さらにシンボルは世界最大の取引所バイナンスへの上場も期待されています。
バイナンスで受け取ったXYMの出金はすでに可能となっているため、上場への対応も時間の問題ではないかと噂されているのです。
このようにシンボルはマーケットの主流の銘柄ではないものの、期待のできる銘柄となっています。
ユースケース
シンボルの実用化はすでに始まっています。
2021年6月にはスペインを拠点とする「Peersyst Technology」社によってNFTマーケットプレイス「NEMBER ART」がローンチされました。
これはOpenseaなどと競合するプラットフォームです。NFT市場の拡大により恩恵を受ける可能性は大いにあるでしょう。
またチリを拠点とする「Bimtrazer」社はシンボルを活用した建設工程管理システム「Bimtrazer」の提供を始めました。
Bimtrazerは進行中の建設プロジェクトの進捗を管理するシステムです。このBimtrazerはなんとカタールワールドカップのホテル建設でも利用されるとのこと。
シンボルの実用化や独自の経済圏の確立は着々と進んでいると言えるでしょう。
シンボルの特徴は?詳しく解説
シンボルにはいったいどのような特徴があるのでしょうか?
シンボルの特徴として以下の6つが挙げられます。
- 独自のコンセンサスアルゴリズム「PoS+(=Proof of Stakes Plus)」の採用
- ハーベスティング
- アグリゲートトランザクション
- ハイブリッドチェーン
- モザイク
- マルチシグ対応
順番に解説していきましょう。
独自のコンセンサスアルゴリズム「PoS+(=Proof of Stakes Plus)」の採用
シンボルは独自開発のコンセンサスアルゴリズム「PoS+(=Proof of Stakes Plus)」を採用しています。
コンセンサスアルゴリズムとは「取引の承認方法の仕組み」と理解しておけばよいでしょう。
このPoS+はPoS(=Proof of Stakes)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを改良した仕組みになっています。
PoS(=Proof of Stakes)とは?
PoSとはトークンの保有量を基準に、ノード(ブロックチェーンネットワークを構成するコンピュータ)へブロック生成の権利を付与する仕組みです。
保有量が多いほど権利の割当確率が高くなります。
なぜブロック生成の権利を欲しがるかというと、ブロックを生成することで報酬としてトークンがもらえるからです。
このPoSはビットコインやイーサリアムに搭載されているPoW(Proof of Work)と比べて環境への負荷が小さいです。
またネットワークが拡大しても処理速度が低下しないことから、優れたコンセンサスアルゴリズムだとされています。
一方でPoSには課題もあります。
保有量の多いノードがブロックの生成権を独占できてしまうため、公平性を欠いてしまうのです。
シンボルはこういった問題を解消すべく、PoSの改良版であるPoS+を採用しました。
PoS+(=Proof of Stakes Plus)とは?
PoS+ではブロック生成権を割り当てる際の基準を3つ用意しています。
- ステークスコア:保有量が評価対象
- トランザクションスコア:取引量が評価対象
- ノードスコア:ノードの活動が対象
保有量以外の基準も設けることで、資金力のあるノードへブロックの生成権が一極集中するのを防いでいます。
ハーベスティング
ハーベスティングとは日本語で「収穫」を意味する単語です。
ハーベスティングはビットコインにおけるマイニングに相当する仕組みとなります。
マイニングとは?
マイニングとはブロックを生成する行為を指します。
ブロックの生成を完了させたノードにマイニング報酬としてトークンが付与される仕組みです。
ハーベスティングの種類
シンボルにはハーベスティングの種類が3つ用意されています。
①ローカルハーベスティング
自身でノードを運営する方法。設定は簡単だが安定性に欠ける。シンボル公式サイトでは非推奨。
②リモートハーベスティング
ローカルハーベスティング同様に自身でノードを運営する方法。リモートアカウントというアカウント作成が必要。
③デリゲートハーベスティング
第三者が運営するノードに委任することでハーベスティングに参加する方法。ブロック生成によりノードが得た報酬の一部を受け取ることができる。
アグリゲートトランザクション
アグリゲートトランザクションとは複数の取引(トランザクション)をひとつにまとめて処理する仕組みです。
アグリゲートトランザクションを実行するためにはその取引にかかわる全員の同意(=署名)が必要です。
全員の署名がそろわなければその取引はすべて破棄されます。
アグリゲートトランザクションはスマートコントラクトを用いて実現しています。
スマートコントラクトとは?
スマートコントラクトとは「プログラムによる契約の自動化」だと思えばよいでしょう。
スマートコントラクトの代表例は自動販売機です。
「お金を入れる→飲み物を選択する→飲み物が出てくる」という一連の処理が第三者を介さず自動的に実行されます。
このスマートコントラクトによりシンボル上でアグリゲートトランザクションが実行されるのです。
注意点
アグリゲートトランザクションを悪用した詐欺も横行しています。
よくわからないまま不用意に署名してしまうと、資金がすべて盗まれてしまう可能性があるのです。
内容が理解できないアグリゲートトランザクションには一切署名しないよう注意しましょう。
ハイブリッドチェーン
シンボルはパブリックチェーン・プライベートチェーン両方の機能を提供するハイブリッドチェーンとして設計されています。
パブリックチェーンとは?
パブリックチェーンとは、インターネット環境さえあれば誰でも参加できるブロックチェーンネットワークです。
ブロックチェーンの基本形はこのパブリックチェーンとなります。
パブリックチェーンは管理者不在ですが参加者全員で相互に監視・情報共有することでネットワークを形成しています。
真の意味での分散型ネットワークと言えるでしょう。
ただし不特定多数が参加できてしまうため、情報の閲覧を制限することはできません。
個人情報や機密情報保護の観点では不適切となります。
プライベートチェーンとは?
プライベートチェーンは特定の管理者が存在する、中央集権型のブロックチェーンネットワークです。
不特定多数が参加できるパブリックチェーンとは異なり、管理者が定めた一部のノードしか参加することができません。
そのため企業や政府機関など限定的なブロックチェーンネットワークを構築するのに役立ちます。
また取引データの承認も管理者がおこないます。
そのためパブリックチェーンと比べて承認スピードが速いです。
ただしプライベートチェーンの構築はコストが高いため、導入できるのは大手企業に限定されるでしょう。
直近では金融機関がプライベートチェーンでのシステム運用を検討していると言われています。
ハイブリッドチェーンとは?
ハイブリッドチェーンとはパブリックチェーン・プライベートチェーンの双方と互換性を持つよう構築されたブロックチェーンです。
シンボルはこのハイブリッドチェーンとして設計されています。
公開を限定したいデータはプライベートチェーンで管理しつつ、パブリックチェーンとも交信して情報を拡散することが可能です。
パブリックチェーンとプライベートチェーンの良い点を足し合わせたチェーンだと言えるでしょう。
シンボル(XYM)のステーキング
シンボル(Symbol/XYM)でステーキングで収益を得ることも可能です。定期預金のような形で、報酬を得ることができます。
日本国内の仮想通貨取引所(暗号資産取引所)ですとGMOコインがステーキングプログラムを2022年2月に開始していますね。国内や海外の取引所でステーキングサービスは日頃からチェックしておきたいところです。
ステーキングサービスの充実化などは、XYMの将来性を高め、今後の価格の上昇につながると予想できます。
モザイク
シンボルにはモザイク機能が搭載されています。
モザイクとはトークンを発行する機能を意味します。
モザイクにより新たなトークンを発行する例が増えれば、現在のイーサリアム同様に、シンボル経済圏を築くことも視野に入ってくるでしょう。
シンボルは新たなトークンプラットフォームになりうる可能性を秘めているのです。
セキュリティ
シンボルはネムとくらべてセキュリティ面で格段の進化を遂げました。
マルチシグ機能が標準搭載されているのです。
セキュリティ面でも強い仮想通貨だと捉えられています。
マルチシグとは?
マルチシグとは取引(トランザクション)の実行時に複数の秘密鍵での署名が必要なシステムです。
通常の場合、自身の秘密鍵が漏洩してしまったら資産が流出してしまいます。
しかしマルチシグを設定することで、たとえひとつの秘密鍵が公開されてしまったとしても、他の秘密鍵が知られていないかぎり、資産は守られます。
「秘密鍵を知るための秘密鍵」といった多重構造にすることも可能です。
大きな金額で運用するのであれば、マルチシグへの対応は必須と言えるでしょう。
シンボル(XYM)の将来の価格の予想
シンボル(XYM)は生まれてからの期間で言うと、BTCやETH、XRPなどに比べると歴史の短いコインです。
しかし、元々のネム(XEM)の知名度が高かったために、一般の人は発行前から期待を寄せていました。そのためにその歴史の短さに対しては時価総額も大きめだと言えます。もちろん、ページの一番上にあるXYMのリアルタイムチャートを見るとわかるように、相場の上下は大きいと言えます。
2021年12月1日にハードフォークを行ったので、今後活用される事例は増えていくでしょう。
Fantom Foundationとの提携によりDeFi銘柄としての側面も持つでしょう。
NFTを意識した開発も続けられているので、NFT市場の普及と共にシンボルが利用される機会は増加していくものと見られています。
2022年10月までにおける過去最高値はUSドルベースで0.77ドルですので、まずはこの価格がターゲットとなりますが、BTCの価格上昇が再び始まったり、シンボルに対する好材料が発表されると、こちらの価格は射程圏内と言えるでしょう。0.8ドル、0.9ドル、また大台の1ドルという数字も極端に難しい価格目標ではないと言えます。
XYMの将来の価格はBTCの価格の影響を大きく受ける
XYMのこれまでの価格の推移を見ると、ビットコイン(BTC)の価格上昇が落ち着いて、ヨコヨコの展開が続くと、その中で他のアルトコインと共に突如急騰する傾向があります。
一方で、ビットコイン価格が暴落した際には、それ以上のパーセンテージでXYMは価格が暴落する傾向もあります。
シンボル(XYM)の今後の予想を立てる上では、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場全体の相場状況も大きなカギとなるので、ビットコインの価格動向にも十分に気を配っておきましょう。
2023年以降にビットコインが10万ドルに到達するようなことがあれば、価格上昇率としてはXYMはビットコインを上回り、0.8ドルや1ドルあたりが見えてくるのではないでしょうか。
シンボルのまとめ
シンボルはネムから発生したコインとも言えますが、シンボル(XYM)は日本国内でも熱狂的な支持を誇る銘柄です。実際にハーベストをして稼いでいる日本の方はかなり増加していると言えます。SNSでの支持者の評判が良かったり、口コミが多い銘柄でもあるため、今後もシンボル保有者は増えるでしょう。
現時点ではまだ世界的な注目度は高まっていませんが、やがて世界にその名を知らしめる可能性があります。少しずつ、時価総額を高めていく可能性が高いでしょう。2022年11月にFTX破産事件が発生したので、短期的には調整しておりますが、2023年以降には期待しても良いのではないでしょうか。
投資に絶対はないので、自己判断で慎重に検討する必要がありますが、知名度が高まる前に購入しておけば、シンボルの発展とともにあなたの資産も大きく拡大できるかもしれません!
GMOコインですと簡単に買うことができますし、おすすめです。