VeChainはブロックチェーン技術を利用し、各過程のデータを把握することで、将来性の高いサービスの実装を目指しています。
また、VeChainは特有のブロックチェーン「VeChainThor」を結成しており、「VET」はVeChain独自貨幣です。
「仮想通貨VeChain(VET)の特徴や優れた点って何だろう」
「仮想通貨VeChain(VET)の歴史って何だろう」
本記事を読めばそういった疑問や悩みを解決できます。仮想通貨(暗号資産)のVETについて、少しでも皆様が詳しくなってくださればと思います。
今回はそんな、VeChain(VET)の特徴や将来性、今後の価格の見通しについて詳しく解説します。又、2022年12月現在は国内取引所ではVETは買えないため、コインチェックなどの国内取引所から送金して購入することになるので、簡単な買い方も説明します。
VeChain(VET)とは?
まずVeChain(VET)とは、世界のビジネス上のサプライチェーンに、ブロックチェーンで革命を起こすことを目標としたプラットフォームです。
ルイヴィトンチャイナの最高経営責任者がBitSEという中国の巨大仮想通貨会社の子企業を設立し、VeChainを2015年に公開しました。
以前のサプライチェーンはブランド品などの高額な品物は偽りの物が市場へ大量に出ており、会社やユーザーにとって安全に売買を行うことができない危険がありました。
そこで、VeChainでは規定の製品が生産されると同時に、製品ごとに特定のコードを設定してブロックチェーン技術により流通ネットワークを記録します。これにより会社やユーザーが製品を購入する際には、そのコードを読み取ることで流通ネットワークをトラッキング(追跡)することができ、メーカーからユーザーまでの過程の安全なサプライチェーンを提供することができるのです。
このVeChainのプラットフォームでの売買に用いられる仮想通貨がVETであり、ここまでをまとめると次のとおりとなっています。
本日のVeChain(VET)の時価総額や価格、市場占有率【2023年2月28日時点】
VeChain(VET)の最新の時価総額や価格の情報は以下となります。
仮想通貨(暗号資産)名称 | VeChain |
---|---|
単位(ティッカーシンボル) | VET |
価格(2023年2月28日時点 以下項目も同じ) | 3.42430683円(0.028123ドル) |
時価総額 | 248,300,414,078円 |
時価総額占有率(仮想通貨の総時価総額に占めるVETの割合) | 0.1916% |
時価総額ランキング | 31位 |
上場以来の最高価額(ATH) | 0.2782ドル |
市場流通量(循環している供給量) | 72,511,146,418VET |
VeChain(VET)の歴史
VeChainの歴史について、ひとつずつ詳しく解説していきます。
2017年7月にVechain財団設立
Vechain財団は、企業に製品や情報をBlook as a serviceとして提供するブロックチェーンプラットフォームです。
この財団はVechainの支援会社として活動し、Vechainの開設、構築、あらゆる統治の過程に協力し、透明性と安全性を併用したコミュニティーの開設をしているようです。
財団設立後、すぐにVechainの運用を開始し、ブロックチェーンと企業を繋ぐコインを開設しています。
2017年8月にVeChain公開
Vechainは2017年8月15日に公開しています。
PoA(proof of authority)という売買認識システムを取り入れており、ERC-20というイーサリアムのプラットフォームの1つです。
2018年2月にリブランディング
2018年2月26日にリブランディングが行われ、VeChainからVeChain Thorという名称に変更し、貨幣が2つに区別されています。
VeChain Toke(VET)
主に企業間で使用される貨幣で、所持している貨幣の量に対して、プライオリティーが高くなります。
Thor Power(THOR)
個人用でVeChainに投資に利用される貨幣で、VETを所持量に対して、マスターノードを立てることで獲得できます。
2018年6月にメインネットローンチ
2018年6月30日は、VeChainにとっては大きな展望を遂げる日となりました。
VeChainは元々、イーサリアムのブロックチェーンに存在しているERC-20の貨幣でした。
2018年6月30日にERC-20期間を終了し、特有開発の主流ネットであ「VeChainThor」へ完全に移行し、さらなる発展を遂げています。
2021年の高騰から2022年の調整
仮想通貨VETの価格は、2021年にかなり高騰しました。2021年には0.2ドルを突破し、投資家を驚かせました。
2022年11月現在では、価格は0.019ドルくらいで、まだ最高値にはほど遠く調整しているので、割安になっていると考える投資家も多く、買い集めている人もいるでしょう。
2022年5月には医薬品大手バイエルとブロックチェーン共同開発で提携したり、2022年6月にはアメリカの総合格闘技団体のUFCと提携したりして、そのパートナーシップの幅も広げているので、将来性には相変わらず期待できる通貨でしょう。
VeChain(VET)の特徴は?詳しく解説
VeChainの特徴は以下の9つです。
- VeChainは承認アルゴリズムにPoAを採用
- VeChainはデュアルトークンシステムを採用
- VeChainは様々な企業と提携しており実用性が高い
- VeChainが実用化にどこまで対応できるのか?
- 小売
- ロジスティクス
- 農業
- ブランド品
- 低温流通体系
ひとつずつ詳しく解説していきます。
VeChainは承認アルゴリズムにPoAを採用
VeChainは承認アルゴリズムにPoA(Proof of Authority)を取り入れています。
公開当初は、VeChainはイーサリアムブロックチェーンを取り入れているため、承認アルゴリズムは多量の電力を必要とするPoWでした。
しかし、2018年からVeChainはVeChain Thor(ヴィチェーントール)と呼ばれるブロックチェーンを採用しており、その際に承認アルゴリズムもPoAへと変更しています。
PoAとは、仮想通貨VETの所持量に対して承認の投票が行われる構成です。
めんどうな計算を行うマイニング処理が必要でないため、環境負荷を制限するだけでなく、拡張性の課題対策にもなっており、処理スピードも高速となっています。
VeChainはデュアルトークンシステムを採用
VeChainはプラットフォームの継続的な活用のために2種類の仮想通貨をリリースする「デュアルトークンシステム」を取り入れています。
VeChainでは、下記の2種類の仮想通貨を使用することで、トランザクションの変動やボラティリティの動きをメンテナンスしやすくしています。
- VET:VeChainでの売買に使用される仮想通貨です。
- VTHO:VeChain Thorを使用する際のコストを示すための仮想通貨です。
VTHOはVeChain Thor energy(ヴィチェーントールエナジー)の略で、あくまでVeChainの使用コストを把握するためにみる仮想通貨です。
VeChainに対して投資をしたい方は、VTHOではなくVETを購入するようにしましょう。
VeChainは様々な企業と提携しており実用性が高い
VeChainは様々な企業と提携しており実用性が高いです。
具体的には、BMWやアメリカを拠点とする世界最大級のスーパーマーケットのウォルマートなどの複数の大企業と提携を結んでいます。
BMWとは、実際にVerifyCarというプラットフォームを作成しています。
このVerifyCarを用いることで、車の走行距離など自動車の状態を管理でき、中古市場で車を買う時に購入者が不良品を買わされることを防止する仕組みになっています。
中古の車は買ってみたらすぐ壊れたなどの話は聞いたことがあると思うので、そのような問題が軽減されるのは嬉しいですよね。
また、VeChainは決済ネットワークやトレーサビリティ投票等の機能が世界中の国際的な会社に注視されて連携しており、迅速に製品化を進めています。
例としては、食品生産履歴管理システム構成のためにPwCやウォルマートの中国子会社と連携しており、マイクロソフトとも合同開発でデジタルカーメンテナンスブックの構成を進めています。
さらには、中国政府の経済開発区であるGulanの技術協力者にもなっており、公的機関とも連携しているのです。
仮想通貨のなかには、投資目的が中心で実用性に欠けるものもありますが、VeChainはDApps(分散型アプリケーション)やIoT等、様々な分野で世界中で利用されていく可能性が高いと言えます。
VeChainが実用化にどこまで対応できるのか?
VeChainがどこまで伸びるのかのポイントについて解説します。ポイントはまさに実用化にどこまで対応できるのかということです。
先ほどの買い物での偽物を防ぐために利用されていると話しましたが、商品についているIoTのタグを本物ではなく偽物に張り替えられるのではといったような問題も浮上してきているようです.
これらの問題を突破してどこまで実用化されて普及するかが鍵になりそう。
小売
小売産業は「経験経済」の時代に突入しました。ソーシャルメディアの影響で、ユーザーは商品自体よりも、経験を重視するようになりました。
Vechainプラットフォーム上には各商品のIDが組み込まれているため、商品の「物語」を広めることができます。
つまり、製品の歴史や製造者の想い、製造されてから店舗に着くまでの製品の工程を振り返ることができます。そうすることで、お客様の信頼を得るだけでなく、お客様とブランド・お客様と製品との強い繋がりを持つことが可能になるとされています。
ロジスティクス
製造業者、物流、保存、小売業者、輸送業者の各会社で構築されているサプライチェーンでは、各社はバックヤードで運営されており、独自の管理体制を持っています。
VeChainはブロックチェーンを活用して、各社が所持するデータの情報を維持しながらバックヤードを破棄することで、各社間の伝達の流れを強化します。
それは効率的な流通過程をもたらし、革命的なビジネスシステムのための余白を作ります。
農業
昨今の中国の農業は、このような課題に直面しております。
- 分散された生産体制・品質の低さ
- 安全性の低さ
- 労働生産性の低さ
- 環境汚染を引き起こす肥料や農薬の不適切な使用
VeChainは、環境を考慮したオーガニック製品の承認に、ブロックチェーン対応クラウドサービスを提供します。
IoT検知器とモバイル端末管理を利用し、天気と土地条件を調整し、リアルタイム観測を行いクラウド上のデータが更新されます。
このデータはロックされることで、悪用操作不可能であり、同時に妥当な権限を持った関係者がシークレットキーを活用してすぐにコンタクトすることができます。
データを集めることにより、農業会社は栽培手段や栽培の量と質を改良し、商品の利益を増やすことができます。
さらに、作物への肥料や農薬の悪影響を最低限に抑えることができます。
ブランド品
VeChainは、ヨーロッパの名高いブランドと提携して、オーダーメイドされたNFCチップを商品に取り入れ、悪用防止用の改ざん防止解決手段を実装しています。
これらのチップを利用して、VeChainブロックチェーン技術を利用してネットワークで商品を追跡し、生活上の管理を改良することもできます。
ユーザーは、VeChainモバイルアプリケーションあるいはNFCリーダーを利用して組み込みチップをスキャンするだけで、商品の背景にある興味深い「物語」を知ることができます。
低温流通体系
低温流通体系とは、冷凍保存などによって温度をキープしつつ、生鮮食料を業者からユーザーまで一連の輸送をさせるサイクルのことです。
低温流通体系が抱えている5つの課題は、「均一性」・「安全性」・「効率性」・「透明性」・「共有性の確保」です。
ブロックチェーンの発達とIoTの合体で、この課題を改善します。
輸送車両にスマートセンサーを取り入れ、低温で確保中の温度、湿度などの適切な情報を把握し、その場でブロックチェーン上にインプットします。
データはシークレット化されており悪用操作不可能で、生産企業とユーザーは流通状況を簡単にチェックし把握することができます。
こうすることで、生産会社はより信頼を集め、第三者流通関係者からの要望で運用価格を大幅にカットすることができます。
VeChain(VET)の将来性や今後の価格の見通し
VeChain(VET)の将来性と今後の価格の見通しに関しては、次の事項が重要です。
1.パートナーシップの拡大をして、VETへの需要が増えることが最も重要でしょう。ただ、上でも述べたように医薬品業界やスポーツ業界との提携も進めているため、この点は順調だと考えられます。提携パートナーが増えるにつれて、VETの今後の価格は上がると予想できます。
2.新たな暗号資産取引所への上場により、人気を高めることも大切です。2022年12月現在、VETを取り扱う日本の暗号資産取引所はありませんが、時価総額も大きい仮想通貨ですので、今後に上場すると予想する人もいるでしょう。
3.仮想通貨市場全体が上昇トレンドにある場合には、VET価格は、BTCなどよりもはるかに大きな割合で価格が伸びる傾向にあります。
VeChain(VET)の過去最高値(ATH)は0.278ドルであり、2022年12月時点ではかなり割安な水準となっています。最初の目標としては0.05ドルかなと考えており、ここを超えて0.1ドルを突破し、かつ、仮想通貨市場の大きな上昇トレンドが巻き起こると過去最高価額に達するという予想しても良いでしょう。
1ドルに達するという見通しを立てる投資家もいますが、1ドルへの道は簡単ではないでしょう。ただし、VeChain(VET)の開発と提携が進み、多くの企業からの需要が生じると、1ドル突破も無理ではないと予想できます。
VeChain(VET)の将来性に期待する人は、コインチェックなどで口座作成をして購入してみても良いでしょう。次の項目ではVeChain(VET)の買い方を解説いたします。
VeChain(VET)の買い方
VeChain(VET)は海外取引所で購入する必要があります。2022年12月現在では、日本国内の暗号資産取引所(仮想通貨取引所)には上場していないため、国内では買えないためです。
VeChain(VET)を取り扱っている主たる海外取引所は下記となります。基本的には、取り扱い銘柄も多く、日本語対応していて、日本人にも人気のBinanceがおすすめでしょう。
- Binance
- KuCoin
- Bithumb
- gate.io
- Bitfinex
- Bittrex
- Huobi Global
- MEXC
VeChain(VET)の買い方の手順は下記となります。
1.最初にコインチェックやビットフライヤーなどの日本国内の取引所で暗号資産口座を開設します。
2.解説した日本の口座に資金を振り込みます。
3.着金後、ビットコイン(BTC)を購入します。ちなみに、販売所はスプレッドという実質手数料が大きいため、取引所で購入した方が得なことが多いです。
4.海外の暗号資産取引所の口座を作成する。
5.国内取引所から海外取引所にビットコイン(BTC)を送金します。この作業は初心者でも5分から10分で終わります。慣れると数分でしょう。
6.海外取引所にビットコイン(BTC)が着金したら、それを元手にしてVeChain(VET)を買いましょう。
上記が、VeChain(VET)の買い方の流れとなります。
VeChain(VET)のまとめ
今回の記事では、仮想通貨VeChainの概要、歴史、特徴、将来性や今後の価格の予想について解説しました。
Vechainは、輸送手段や商品管理、流通の効率化など、色々な場面で使用されることを踏まえて、改良が進められています。
現在では、時価総額上位に名を連ねるまで展望あり、今後の可能性に注目を持つ投資家が多く存在していることが垣間見えます。
一方で、主軸ネットの移行による注目で短い間に急上昇したとの評判もあるので、長期分散する方はイベントの動向を適宜チェックする必要性もあります。
また、VeChainの革新的な手段とバックグラウンド、推測される利用方法についていくつか考えてみましょう。
「IoT(Internet of Things)」「ブロックチェーン」「クラウド」と将来性のある言葉が連なっており、次世代の手段を続々と使用しています。
VeChainは、これらの新たな技術を考慮して今後も進んでいくのだといえるでしょう。
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