仮想通貨の人気は日々増しており、国内でも仮想通貨を取り扱う取引所は増加してきています。そのため、実際に仮想通貨を始めようと思ったとき、「どの取引所にしようか?」と迷ってしまうこともあると思います。
仮想通貨の取引所にはそれぞれ特徴があります。今回は仮想通貨での取引所の選び方とおすすめの仮想通貨の取引所を紹介していきます。
取引所の選び方
仮想通貨の取引所を選ぶ時は手数料やセキュリティ、流動性(取引量)や取り扱い銘柄数などを比較しておきたいですね。
仮想通貨の取引所の選び方の前に仮想通貨の販売所と取引所の違いについて知っておきましょう。販売所は主にユーザーと取引所の間で行われる売買です。ユーザーにとって操作が簡単で取引が成立しやすいですが、手数料は高めに設定されています。
一方、取引所はユーザー同士で直接売買します。手数料が少ないというメリットがありますが、直ぐに注文成立ができません。国内ではこの2つの方法があるので理解しておきましょう。
また、取引所を選択するときは「管理体制が整っているのか」、「手数料やスプレッドは安いか」、「流動性が高いのか」という点を確認しておくことが大切です。
暗号資産のセキュリティが甘いと、ハッキングなどの被害により資産の安全が確保できません。セキュリティがしっかりしているのかがまず選ぶうえで一番重要と考えます。
手数料やスプレッドが高いと取引の際に得られる利益が少なくなります。取引所ごとに手数料が変わってくるので利益を大きくするためにも手数料が安い取引所を選択しましょう。
流動性が低いとスムーズに取引するのが難しいです。流動性とは、資産の現金化のしやすさをいいます。仮想通貨でいうと、コインの現金化や他のコインへの交換のしやすさのことを指しています。
仮想通貨の売買にとって流動性はとても重要です。流動性が低いと市場の変動が大きく、仮想通貨価格が急上昇する要因となります。また、流動性が高いと市場は安定し、価格の変動も小さくなります。
もちろん、自分が欲しい種類の仮想通貨の銘柄を取り扱っているかどうかも重要ですし、取り扱い銘柄数が多い暗号資産取引所の方がおすすめです。
これらの点を比較して、自分に合った取引所を選ぶようにしましょう。
初心者におすすめの仮想通貨取引所10選
仮想通貨(暗号資産)の取引所を選ぶ際は、それぞれの取引所の特徴やシステムを調査したうえで、自分に合った取引所を利用することが大事です。
仮想通貨の取引所はいろいろあります。日本国内のおすすめの仮想通貨取引所(暗号資産取引所)について、今回は特徴や手数料などご紹介していきます。
おすすめの取引所の中から1つに絞るのではなく、より多くの銘柄に投資しやすくするために複数の口座を持つ人は多いですね。
コインチェック
まず1つ目に紹介するのは「コインチェック(Coin Check)」です。コインチェックは2021年7月の時点で40億円以上の取引高を記録しており、国内でも有名ですし、スマホアプリも使いやすいと評判の高い取引所です。最もおすすめの仮想通貨取引所の1つと言えます。日本を代表する仮想通貨取引所の1つなのですが、利用者は更に日々増加しています。
コインチェックの特徴
コインチェックの特徴としては以下のような点があるので確認しておきましょう。
国内で最大規模の通貨ペアを取扱っている
コインチェックは仮想通貨の取引数がビットコインを含めて18種類ほどあり、国内で最高数となっています。販売所形式の現物取引だと円建てのみではなく、ビットコイン建てで取引ができ通貨ペア31銘柄で行うことが可能です。
通貨ペア数が多いなら、それだけ選択の幅を広げることができ、自分の気になる暗号資産を購入することが可能です。種類が多いほど暗号資産による利益も狙いやすくなるので大きな特徴といえるでしょう。
コインチェックは、The Sandbox(SAND)と提携して、メタバース(仮想空間)の土地(LAND)に近未来都市の「Oasis Tokyo」を構築するプロジェクトを開始したり、メタバースやNFTへの取り組みも積極なので、そういった部分に興味がある投資家の方にも人気の取引所となっています。
IEOを実施している
コインチェックは「IEO」を実施しています。IEOとはブロックチェーンプロジェクトの発行する新しいトークンを取引所が先行販売するサービスです。国内ではコインチェックが初めて行っており「Palette Token」という仮想通貨を購入することができます。国内初の事柄をコインチェックが始めるケースも多いと言えますね。
IEOによって先行販売されたトークンは注目度が高く、他のアルトコインよりも価格が高騰する可能性が高くなっています。つまり大きな利益を狙えるチャンスがあるため、利用を考えてみることができるでしょう。
NFTマーケットプレイスも保有している
コインチェックでは、Coincheck NFT(β版)というものがあり、これはNFTマーケットプレイスです。NFTマーケットプレイスとは、利用者がNFTを売買できる市場のことですね。将来的にNFTの取引にもチャレンジしたいという人は、やはりコインチェックがおすすめと言えそうです。
コインチェックについて
コインチェックの概要は以下のようになっています。
取り扱い通貨数 | 18通貨 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 500円ほど |
レバレッジ取引 | なし |
入出金 | 入金 変動 出金 407円 |
コインチェックはレバレッジ取引を行っていないので、その点は注意しておきましょう。また、入出金はどちらも手数料が発生することがあるので確認しておきましょう。
DMMビットコイン
2つ目はDMMビットコインです。DMMビットコインはDMMが運営する仮想通貨取引所であり、金融サービスで培ったノウハウを元に運営されています。仮想通貨のセキュリティに力を入れているなど、顧客からの信頼も厚い取引所となっています。仮想通貨の取引数も15通貨あるので、いろいろな種類で取引できます。
DMMビットコインの特徴
DMMビットコインの特徴について内容を紹介しましょう。以下のような特徴を持っています。キャッシュバックキャンペーンなどもよく行うお得な取引所ですし、大手の運営なので安心感があると言えるでしょう。
Bit Matchでトレードを行える
DMMビットコインは「Bit Match」といわれるオークション式のハイブリッド注文を行うことができます。これは、仮想通貨を売買したいユーザー同士の希望価格を一致させて、売買を成立させることができるサービスです。
通常は販売所で決められた価格で仮想通貨を購入しなくてはいけませんが、このサービスを利用すると安く購入が可能で、取引もワンタップで完了するので簡単です。
レバレッジ取引が行える
DMMビットコインではレバレッジ取引も行えます。レバレッジ取引の設定は「2倍」となっており、通常よりも金額を上げて売買することが可能です。価格が少しでも上がれば利益も2倍になるため一気に資金を増やすチャンスです。ただ、価格が下がれば損失も2倍になるため、資産計画を立てて取引を行う必要があります。
DMMビットコインについて
取り扱い通貨数 | 20通貨 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 0.0001BTCほど |
レバレッジ取引 | 2倍 |
入出金 | 無料 |
2022年3月には取り扱い銘柄が更に増加し、2022年7月にはジパングコイン(ZPG)も追加されました。DMMビットコインはレバレッジ取引が20通貨で行えます。また、入出金も無料となっているので、手数料を気にせずに入出金できるのも良い点です。
bitFlyer
3つ目のbitFlyer(ビットフライヤー)は2014年に設立された仮想通貨の取引所であり、国内で最も仮想通貨取引所として歴史が長いです。そのため、知名度が高く、三井住友銀行など多くの大手企業から出資を受けてもいます。bitFlyerのアプリの評判もやはり高いですね。
bitFlyerの特徴
bitFlyerの特徴は以下のようになっています。
ビットコイン取引量が日本一
bitFlyerは2014年に設立した後、ビットコインの取引量が日本一です。※Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2021 年の年間出来高(差金決済/先物取引を含む)
ビットコインは仮想通貨の中でも価格が高く、他のアルトコインとは取引量が大きく違います。ビットコインの取引量が多いということは流動性が高いことを意味しているので、スムーズな取引ができる期待が持てます。ビットコインをメインに取引したい方におすすめです。
セキュリティ性が高い
ビットフライヤーは、ユーザーの資産を守るためにセキュリティ対策をしっかりと行っています。セキュリティを高めるためにオフラインで資産を管理する「コールドウォレット」、秘密鍵をたくさん作る「マルチシグネチャウォレット」などによって通貨を保管しています。
ビットフライヤーについて
取り扱い通貨数 | 17通貨 |
取引手数料 | 販売所 無料 取引所 0.01〜0.15% |
最小取引単位 | 販売所 0.000000001BTC 取引所 0.001BTC |
レバレッジ取引 | 2倍 |
入出金 | 入金 0〜330円 出金 220〜770円 |
ビットフライヤーは販売所以外でも手数料取られてしまいます。特に出金は最大で770円取られてしまうので注意しておきましょう。
GMOコイン
GMOコインはGMOインターネットが運営す取引所です。株式やFXで培われたノウハウを元にして運営しています。積立投資や貸暗号資産などサービスも豊富でレバレッジ取引を行うこともできます。
GMOコインの特徴
GMOコインの特徴は以下のようになっています。
レンディングサービスができる
GMOコインは「レンディングサービス」を実施しています。これは、GMOコインに暗号資産を貸すことで賃借料を得られるサービスです。年率は1〜3%ほどなので、預けているだけで資金を稼ぐことができます。暗号資産での取引をしなくても利益を得ることができます。
APIによる自動売買
GMOコインはAPIによる自動売買も行えます。ルールを決めてプログラムすることで通貨を自動で売買してくれるので、自分が何もしなくても取引による利益を得られます。仕事が忙しい方でも効率的に時間を用いることが可能です。
GMOコインについて
取り扱い通貨数 | 20通貨 |
取引手数料 | 販売所 無料 取引所 0.01〜0.05% |
最小取引単位 | 販売所 0.00005BTC 取引所 0.0001BTC |
レバレッジ取引 | 2倍 |
入出金 | 無料 |
GMOコインは入出金が無料となっており、手数料も少ないです。仮想通貨の種類も15種類と豊富なので選択数もあり満足できるでしょう。
LINE BITMAX
LINE BITMAXはLINEグループの運営会社が行っているサービスです。運営会社は大手なので資本的に破産リスクが無いので安心して利用できます。独自通貨のLINKを販売しているなど、取引所として特徴があります。
LINE BITMAXの特徴
LINE BITMAXの特徴は以下の通りです。
スマホアプリから簡単に取引できる
LINE BITMAXはLINEのアプリ上からログインすることが可能です。LINEを持っているなら直ぐに自分のアカウントに移ることができるのでスムーズに移行できます。LINEで返信した後に取引画面に移るなど柔軟に対応しやすいです。
LINE Payと連携できる
LINE BITMAXはLINE Payとも連携しています。LINE Payと連携しておくことにより,LINE Payからアカウントに入金を行うことが可能です。また、LINE Payで本人確認しておくことでLINE BITMAXの開設をするときに本人確認をパスできるなど、利便性を向上させることができます。
LINE BITMAXについて
取り扱い通貨数 | 6通貨 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 1円から |
レバレッジ取引 | なし |
入出金 | 入金 無料 出金 110〜440円 |
LINE BITMAXは取引手数料と入金は無料です。ただ、レバレッジ取引はなく出金は手数料があることを明記しておきましょう。
ビットバンク
ビットバンク(BIT BANK)はビットバンク運営会社が運営する取引所です。2018年に国内No1の取引高を記録しており、リップル(XRP)の取引量が世界No1と多くのユーザーが利用しています。
ビットバンクの特徴
ビットバンクの特徴はアルトコインの取引も注文版を採用していることです。仮想通貨が取引所形式で販売されているので販売所と違って手数料を支払うことがありません。マイナーな仮想通貨も最安値で購入できるためアルトコインを購入したい方におすすめできる取引所です。
ビットバンクについて
取り扱い通貨数 | 20種類 |
取引手数料 | 0.12〜0.02% |
最小取引単位 | 0.0001 |
レバレッジ取引 | あり |
入出金 | 入金 無料 出金 550〜770円 |
ビットバンクは取引通貨は13種類です。レバレッジ取引も可能です。出金は金額によって変わるため、確認してから出金しましょう。
Liquid by FTX(旧:リキッドバイFTX)
Liquid by FTX(リキッドバイFTX)は日本の仮想通貨取引所ですが、当初はシンガポールで設立されています。その後に日本に移転しており、独自のトークン「リキッドコイン」を開発しているなど、暗号資産の運営を行っています。
Liquid by FTXの特徴
Liquid by FTXの特徴は対応法定通貨ペアが多いことです。日本円以外にも米ドルと仮想通貨のペアで取引することができます。また「リキッドコイン」ならユーロやシンガポール、オーストラリアドルとペアを組むことができるなど、投資のチャンスを広げることができます。
Liquid by FTXについて
取り扱い通貨数 | 10通貨 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 0.0001BTC |
レバレッジ取引 | 2倍 |
入出金 | 入金 無料 出金 700円 |
Liquid by FTXは取引通貨が5種類と少ないです。ただ、レバレッジ取引や取引手数料が無料なので利用しやすい取引所ではあります。
SBI VC トレード
SBI VCトレードは、SBI証券やSBIFXトレードなどと同じグループで展開しています。投資業界としてはセキュリティにおいて実績があるので、ユーザーからの信頼度は高いです。ツールも使いやすいので初心者の方でも安心して利用することができます。
SBI VC トレードの特徴
SBI VCトレードの特徴は住信SBIネット銀行と連携することにより、即時決済を行えることです。仮想通貨の決済は入出金共に時間がかかることがあります。しかし、連携しておくなら手数料無料でスムーズに決済できるので、頻繁に入金して投資したい方におすすめです。
SBI VC トレードについて
取り扱い通貨数 | 7通貨 |
取引手数料 | 無料 |
最小取引単位 | 取引所のみ 0.0001BTC |
レバレッジ取引 | 2倍 |
入出金 | 入金 無料 出金 700円 |
SBI VCトレードは入金は無料ですが出金は700円必要なので、出金は一気に行うのがおすすめです。取引数は7通貨なので種類は少ないです。
Huobi Japan
Huobi Japan(フォビジャパン)は、中国の大手仮想通貨取引所であるHuobiが運営している日本法人の取引所です。日本以外に韓国やイギリス、オーストラリアなどでも事業を展開しており、世界のトップ3に入るほどの需要と人気があります。2016年に日本に進出し、消費者保護の仕組みを万全にして運営をしています。
取り扱い銘柄数も11通貨と結構ありますし国外企業の日本法人とは言え、日本人が使いやすい仕様になっているので(もちろん日本語)、知名度はコインチェックやビットフライヤーほどではないとしても、おすすめできる取引所の一つです。取引量がもっと増えると良いかなとは思います。
Huobi Japanの特徴
Huobi Japanはフォビトークンを持っていると、保有量に応じて取引手数料を安くすることができます。取引手数料はランク分けされており、最大で92%も割引してもらうことができます。フォビトークンをたくさん保有することで売買利益を得やすくなるため、手数料を節約したい人は利用を考えてみましょう。
Huobi Japanについて
取り扱い通貨数 | 25通貨 |
取引手数料 | 取引所 0.008〜0.100% |
最小取引単位 | 販売所 0.001BTC 取引所 形式2円 |
レバレッジ取引 | あり |
入出金 | 入金 無料 出金 330円 |
Huobi Japanは取引通貨数が11ほどになっており、レバレッジ取引も行えます。入出金は出金のみ手数料が必要だと覚えておきましょう。
まとめ
今回は初心者におすすめの仮想通貨の取引所について解説しました。
取引所ごとにいろいろな特徴がございますので、ぜひ自身の求めている特徴に合った取引所を選んでいきましょう。
大切なことは、各々の取引所のメリットを比較して選ぶことと、有名で万一の破産などが起きない取引所を選択することでしょう。
なお、取引所ごとにメンテナンス時間が違ったりするので、いつでも取引できるように2つくらいの口座を持っておいた方がリスクヘッジをすることができます。又、新しいコインが上場するとしばらく価格が上昇する傾向があり、利益を大きく上げる人はこれを利用していることもよくあるので、やはり複数口座は持っておきたいところです。
まずは日本国内で有名なコインチェックで口座を作成して、もう1か所で口座開設をしておくと良いかなと思います。