仮想通貨(暗号資産)のファンダメンタルズ分析の情報入手のポイント

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仮想通貨(暗号資産)ファンダメンタルズ分析を行う際に、どのような情報が重要になるかを解説します。

BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、XRP(リップル)などの主要銘柄はもちろん、時価総額が小さい銘柄であっても、その価格変動はファンダ情報の影響を大きく受けますので、ポイントを抑えて情報を入手し、トレードに役立てましょう。

目次

仮想通貨(暗号資産)のファンダメンタルズ分析とは

ファンダメンタルズ分析とは、「世界の政府の発言・政策、金利政策をはじめとする経済の動向や経済指標、各仮想通貨の暗号資産取引所上場情報・開発情報・企業提携情報を分析すること」です。

それを元にして仮想通貨のチャートの今後の動きを予想することができるので、ファンダメンタルズ分析の重要性は高いと言えます。できる限り早く情報を入手することも大切だと言えるでしょう。

テクニカル分析がチャートのパターンなどから分析するのと違いますが、両方の分析を利用してトレードに役立てましょう。

※ファンダメンタルズの情報を略して「ファンダ」と呼ぶ投資家も多いです。「ファンダ上げ」といったら、ファンダメンタルズ情報によりチャートの価格が上昇したという意味です。

ファンダメンタルズ分析を行うメリット

ファンダメンタルズ分析のメリットは以下のようなところにあります。

  • 経済指標発表などのスケジュールを頭に入れておくことで、事前にリスクやチャンスに対して備えることができる。大きな値動きが生じそうなタイミングを予想できることになります。場合によっては一旦仮想通貨を売却してリスクオフすることになります。ファンダメンタルイベントのスケージュールが入ったファンダメンタルカレンダーを用意する人もいます。
  • 入手したファンダメンタルズの情報を元にして仮想通貨(暗号資産)の今後の価格の予想をすることができる。
  • 仮想通貨の各々の銘柄の開発情報などを得ることで、その銘柄の有望性を知り、多くの取引所に上場する前に先行して投資することで大きなチャンスを獲得できる

ファンダメンタルズ分析のデメリット

ファンダメンタルズ分析をすることのデメリットは以下のようなところです。

  • デマ情報に惑わされてしまう可能性がある。
  • 情報に期待し過ぎてしまって、冷静さを失うことがある。情報を先に入手した機関投資家を中心として、既にその情報が価格に織り込まれていて、期待したほど上昇しなかったり、反対に急落するリスクがある。
  • 良いファンダ情報が出た時に思い切って大きな投資をし過ぎてしまったが、既にかなり高値圏に入ってしまっていて反落することがある。

なお、ファンダメンタルズ分析だけではなく、チャートの形状などから分析するテクニカル分析も非常に重要となります。

仮想通貨のファンダメンタルズ分析で重要な情報

ファンダメンタルズ分析をすると言っても、仮想通貨投資においては、どのような情報に着目していけば良いのかを解説します。

株式投資と違って、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)やその他のアルトコインのファンダメンタルズに関しては、新たな取引所への上場が頻繁に起きて価格に大きく影響を与えたりするので、そういったポイントにも注目する必要があります。

政府の規制に関する情報

政府が規制を入れて、仮想通貨取引の自由度が低くなるようなファンダメンタルズの情報がニュースなどで報道されると価格が下落する傾向があります。

例えば、マネーロンダリング防止の目的で中国が仮想通貨取引に規制をしたようなケースで、価格が急落したことがあります。2021年5月には、中国が決済会社や銀行が仮想通貨関連サービスを行うことを禁止したことで相場が下落しました。

経済力が大きい国の政府が今後規制について発表すると発言した場合には、事前にリスクオフをするために一旦市場で売却する投資家も出てきます。

ただし、以前と違って、規制による影響は小さくなっていると考えられます。

国家情勢に関わる情報

世界の国家情勢に関わる情報にも気を配りましょう。例えば、国家間での衝突が起きて戦争となったような場合には、ビットコインをはじめとする仮想通貨の価格には影響が出てきます。

例えば、ウクライナとロシアの戦争で、ビットコインは乱高下しました。ロシアが侵攻した際にはパニックが起きて価格は下落したものの、ロシアがSWIFTから除外されると、今度は価格が上昇しました。

ビットコインの相場が動くと他のアルトコインも同調して動く傾向があります(仮想通貨投資をするならビットコインの今後の価格に関わる情報は手に入れておくべきだということでもあります)。

国家情勢は全ての種類の仮想通貨銘柄にとって重要なファンダメンタルズ情報となるのです。

金利の情報

金利の情報も必要となり、特にアメリカの金利動向の情報は入手しておきたいところです。

アメリカの長期金利が上昇したりすると、株や仮想通貨などのリスク資産は売却され、金や米ドルなどの安全資産にお金が流れる傾向があります。

FRB(米国連邦準備制度理事会)が開催するFOMC(連邦公開市場委員会)で金利の誘導目標などが引き上げられることもあり、その前後では仮想通貨の価格が大きく変動することがあるので注意しておきましょう。

インフレがハイペースで起きていれば、利上げ目標が大きくなるかもしれないなど、インフレであるかどうかなど、各種指標まで調べておけば、なお良いでしょう。

取引所への上場の情報

仮想通貨(暗号資産)に特有のファンダメンタルズ情報として、対象銘柄の取引所への上場の情報も非常に重要です。世界的でも取引高が大きいBINANCE(バイナンス)やCoinbase(コインベース)への上場が決まった場合には、「ファンダ上げ」が起こり、つまり、一気に価格が暴騰することもあるのです。

その銘柄が例えばメタバース銘柄で、時価総額も増えてきたのであれば、そろそろあの取引所がメタバース銘柄を欲しがるだろうから上場するのではないかとか、予想してみてもおもしろいかもしれませんね。

なお、日本の暗号資産取引所への上場は審査が厳しいのですが、日本人が早く上場して欲しいと願っているコインが日本で上場した場合にも大きく値上がりすることがよくあります。

企業との提携の情報

仮想通貨の開発が進むと、企業との提携情報が出てくることも多くなります。パートナーシップを結んだ企業が有力企業である場合には、価格が急騰することがあります。

例えば、The Sandbox(SAND)の人気が高まるとスクウェア・エニックスとの提携が発表されたりしましたが、こういったファンダメンタルズの情報が出てくると、相場には良い反応が出て価格が上がるのです。

保有している銘柄や狙っている銘柄の公式HPやTwitterの情報などは頻繁にチェックしておき、できる限り早くファンダメンタルズ情報を入手しましょう。

開発状況や今後のプランに関する情報

仮想通貨の長期的な価格予想をするうえでは、開発状況についてのファンダメンタルズ情報は入手しましょう。

新たな機能が実装されることが発表されると、そこで価格が上昇に転じたりします。本当に重要なことは、短期的な情報ではなく、その開発内容が非常に有望である場合には、長期的な価格上昇の見通しを立てることもできますので、中長期目線のトレーダーにとっても非常に大切な情報となるでしょう。

反対に開発情報が中々出てこなくて開発が遅々として進まない場合や、開発者が手を引いてしまったような倍にはネガティブな価格推移が起きて、下落する可能性が高いでしょう。

開発情報の入手先としては、各仮想通貨の公式HPが最も詳しいことも多いので、おすすめです

バーン(Burn)の情報

バーン(Burn)とは、その仮想通貨の一定数量を流通市場から排除することで、その仮想通貨を未来永劫取り出せないウォレットに送ってしまうことです。焼却して存在をなくしてしまうという意味合いから、「バーン」と呼ばれています。

もしも、バーンの情報が出ると、その銘柄の価格が高騰することが度々あります。

市場での流通量が減少するわけですから、希少価値が高まることになるため、結果的に価格が高くなると予想され、市場で購入する投資家が増加するためです。

ただし、情報獲得が遅くて、既に高騰したところで買ってしまうと、その後に価格調整で反落することがあるので、仮想通貨取引の初心者の方は特に高値掴みに注意しましょう。

エアドロップの情報

エアドロップとは、無償で仮想通貨がもらえるキャンペーンイベントのようなもののことをいいます。

特定の仮想通貨銘柄を特定の時点で保有していると、その保有者に対して新しく開発されたトークンが配布されるということです。ちなみに、その時点のことを「スナップショット時点」と呼びます。

エアドロップの情報が出ると、無償でもらいたい投資家が購入に走ることが多く、その銘柄の価格は上昇する可能性が高いです。ただし、スナップショット時点を超えると急落してしまうこともあるので注意しましょう。

2021年のスナップショット時点でのネム(XEM)保有者に対して、シンボル(XYM)が配られたのですが、スナップショット時点を超えるとネムが暴落したのは記憶に新しいですね。

エアドロップのファンダメンタル情報を全く持っていない投資家がいたとしたら、価格の急上昇や暴落を予想できないことになってしまうので大変危険です。情報を持っていれば、価格がどう動くかを冷静に予想してリスクヘッジしたり、反対に、チャンスと捉えて行動できるでしょう。

その仮想通貨の銘柄に関する特有のファンダメンタルズ情報

各々の仮想通貨の銘柄の特有のファンダメンタルズ情報も入手しましょう。

今後の価格推移を予想する上では非常に重要です。リップル(XRP)などはとても良い例で、XRP価格はSEC裁判の影響を多く受けました。そういった特有のファンダメンタルズ情報がある場合には、随時ニュースサイトなどで確認する必要があるでしょう。

ファンダメンタルズ情報は、仮想通貨全体の価格に影響を与える情報だけではなく、特定の対象銘柄の価格に影響する情報も獲得しなければならないのです。

仮想通貨(暗号資産)のファンダメンタルズ情報の入手先

ここでは、仮想通貨(暗号資産)のファンダメンタルズの情報をどこで入手できるのかを説明したいと思います。調べ方がわからないと困ってしまいますからね。

仮想通貨の発行者・開発者の情報

仮想通貨の発行者(発行企業)・開発者(開発企業)の情報はきちんと確認しましょう。ここは怠けずに、きちんと情報収集したいところです。

各々の銘柄の公式ページを一通り見て、随時確認すると良いでしょう。Twitterもフォローして、最新情報を手に入れましょう。

日本語ではなく英語のホームページしかない場合も多いです。しかし、Googleの翻訳機能などを使用すれば読むことができますので、外国語であっても諦めずに確認するようにしましょう。

公式ページにはロードマップ・ホワイトペーパーがありますし、その情報を直接読むことで、その開発者が持っている将来へのヴィジョンが見えますし、今後どういった機能がいつ頃実装されるのかとか、NFT事業やメタバース事業に進出するのはいつかとか、タイミングの情報なども得られます。こういったファンダメンタルズ情報は何よりも大切だと言えますね。

政府や金融庁

政府や金融庁が発表する仮想通貨関連の情報は確認しましょう。日本の場合には、基本的に金融庁が発表してくるのでチェックしたいところです。

ただ、日本だけではなく、アメリカ、ヨーロッパ、中国の情報なども検索して手に入れておきたいところです。金利情報であれば、FRBなどの情報を手に入れても良いですが、英語が苦手という方は、日本のニュースサイトで日本語で確認しても良いでしょう。

時間がある方は、翻訳機能を使って、必要な情報を探してみましょう。

暗号資産取引所の発信情報

暗号資産取引所の情報発信も非常に重要なファンダメンタルズ情報だと言えます。

特に、新規取り扱い銘柄の発表や、上場廃止の情報があると、価格推移に非常に大きな影響を与えますので見逃せません。

新規上場があると価格は急騰しやすく、反対に上場廃止となるとかなりインパクトは大きく暴落の可能性があるので早めに手仕舞いにして売却してしまった方が安全かなと思います。

新規上場の発表は割と頻繁にあるので、日本国内の暗号資産取引所の情報は確認しておきましょう。

ニュースサイト

仮想通貨のニュース等を取り扱う情報サイトで最新情報などを入手する人もいます。ニュースサイトなどの情報源を使うと、内容がまとめられているので時間がかからないこと、原文が英語等の外国語であっても日本語に翻訳されていることなどのメリットがあります。

反対にデメリットとしては、その発行会社のポジショントークが入ってしまっている可能性も排除しきれないところでしょう。

TwitterやYouTubeなど

SNSのTwitterでは、各々の仮想通貨の開発会社の公式アカウントや、有名な仮想通貨情報発信者のアカウントもあります。そういった信用性の高い情報は有用です。Twitterのメリットとしては、情報の拡散速度が速いので、確かに仮想通貨の最新情報を仕入れるのに優れているということです。

反対にTwitterのデメリットとしては、ポジショントークも多いので、やみくもに発信者の価格予想やファンダメンタルズ情報を信じてもいけません。拡散された情報が後になって誤った情報であったということもあるからです。

YouTubeでは、動画で説明してくれるので、視覚も使えるため、理解しやすいというメリットがあります。気になる最新情報を聞いた場合にもっと詳しく知りたいのであれば、ユーチューバーが詳しく解説してくれる動画を見ても良いでしょう。

デマのファンダメンタルズ情報に騙されないこと

ファンダメンタルズ等の情報を集める場合には、その真実性をしっかりと見極めなくてはなりません。投資している本人たちが発信していることが多いので、自分に有利になるように情報を加工してしまっていることもあるのです。

中には価格操縦をしたいがための悪質なデマも含まれていることがあります。

FUDを悪用した偽情報に注意

FUD(ファド)という用語があるのですが、こちらは以下の単語の頭文字を取ったものです。

Fear(恐怖)、Uncertainty(不確実性)、Doubt(疑念)です。

デマを流したり、不必要なほど不安を煽る過大な話をすることで、こういった感情を抱かせることでどんどん個人投資家の不安を掻き立てて、価格を下落させるようなことがビットコインをはじめとする仮想通貨の世界では起きてしまうのです。そして、悪い噂を流した当人は、価格が安くなった有利な価額で仮想通貨を手に入れたり、又は、先にショートしておいて利益を得るのです。

※ショートとは売りから入って価格が下がると利益が出る信用取引の事で、仮想通貨FXなどではショートポジションを取る人は非常に多くいます。

FUDを悪用した偽情報に踊らされてしまって、焦って取引して損失を出さないように気を付けましょう。

FOMOを悪用した偽情報に注意

FOMO(フォーモ)とは、自分だけが取り残されて置いていかれてしまうという恐怖心のことを示します。仮想通貨の世界では、自分だけがチャンスの波に乗れなくて、利益を獲得する機会を失ってしまうという機会損失への恐怖を示すとお考えください。

「Fear of Missing Out」の頭文字を取ったのがFOMOという用語です。

デマのファンダメンタルズ情報で投資家達のFOMOの心理状態を煽って、相場操縦をしようとするケースもあります。

FOMOを悪用して偽情報を掴ませて騙すということですね。

情報の発信元をきちんと確認しないままに「ポジティブなファンダ情報が出たから今すぐ買わないと損してしまう」と焦って投資してしまうと損をしてしまう可能性もありますのでご注意ください。

有名人や識者の話した内容でも、情報源の信憑性は確認すること

「金融や経済に関する識者の話した」、「有名人が話した」という情報に関しても、裏は取ってから信じた方が良いでしょう。そもそも有名な人が話した内容が真実であるという保証はないですし、実際はその識者が話していないことを最新の仮想通貨情報としてSNS上で拡散されてしまうこともあるためです。

どの媒体でその情報が入手されて出回っているのかなど、一度立ち止まって調べてみることも大切です。

まとめ

こちらのページでは、ファンダメンタルズ分析の重要性とメリットやデメリットに関して説明しました。又、仮想通貨(暗号資産)に関して情報を調べる時は、「どのような情報を入手するべきか」、又、「どの情報源から入手するべきか」といったところのポイントを解説しました。

最初は調べるのに時間がかかってしましますが、ある程度の情報源に絞って、そこをチェックするようにすれば、時間をかけずに日々ファンダメンタルズ情報を得ることができるようになるでしょう。

又、説明しました通り、FUDやFOMOを悪用したデマ情報などには引っかからないようにしましょう。情報源を自ら調べることは非常に重要です。

ファンダメンタルズ情報とテクニカル情報の両方を上手に使って、うまくトレードしてくださればと思います。

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