リンクはひとことでいえば、ブロックチェーン技術を決済などの実用化させることを目的に作られた仮想通貨です。どのような技術で、ほかの仮想通貨とどう違うのかなどを中心にご紹介します。歴史や特徴、将来の価格の予想についても解説します。
リンク(LINK)とは?
リンクを説明する前に「Chainlink」というプラットフォームについて説明します。Chainlinkのプラットフォームの目的は、銀行口座やクレジットカード、電子決済システムのような既存のインフラとブロックチェーンをつなぐことができるプラットフォームです。これによりブロックチェーン技術を決済に生かすなど我々の生活や仕事をより便利するために応用することが可能となり、ブロックチェーンの実用化に道筋を示す仮想通貨といわれています。そのChainlink上で利用される仮想通貨がリンクです。「ブロックチェーンの実用化」ということがキーワードになりますが、実際にSWIFTをはじめとしたさまざまな分野での活用事例が豊富にあり、実需が伴うかなり期待できる有望銘柄です。
また、2017年の公開直後から順調に時価総額を伸ばし、2022年12月時点で時価総額ランキングでは19位に位置し、メジャーな仮想通貨になりつつあります。日本国内でもビットバンクなど複数の販売所・取引所で扱っています。ご存じのとおり金融庁は仮想通貨に慎重姿勢であるため、日本国内で扱っているということは安心材料になるのではないかと思います。実際に実用性がかなり期待されている有望な仮想通貨です。
国内取引所ですと、ビットバンクやビットポイント、ビットフライヤーでリンク(LINK)を購入できます。今後は、新規取引所への上場により、購入できる取引所は更に増えると予想できます。
リンクの発行上限は10億枚です。2022年11月1日時点で507,999,970枚が発行されているので、おおむね半数程度発行済みです。
本日のリンク(LINK)の時価総額や価格、市場占有率【2023年2月28日時点】リンクの最新の時価総額や価格、市場流通量などの情報は以下となります。
仮想通貨(暗号資産)名称 | Chainlink |
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単位(ティッカーシンボル) | LINK |
価格(2023年2月28日時点 以下項目も同じ) | 874.01円(7.177937ドル) |
時価総額 | 443,998,510,776円 |
時価総額占有率(仮想通貨の総時価総額に占めるLINKの割合) | 0.3428% |
時価総額ランキング | 20位 |
上場以来の最高価額(ATH) | 52.88USドル |
市場流通量(循環している供給量) | 507,999,971LINK |
LINKのHP | オフィシャルHP |
LINKの公式Twitter |
リンク(LINK)の歴史
チェーンリンクは、セルゲイ・ナザロフという人物によって開発され、2016年のSibos(世界各国の金融機関の幹部や関係者が出席する国際会議)にて、Chainlinkの運営会社である「SmartContract社」と「SWIFT」がパートナーシップを結び、Chainlinkを使った国際送金の実証実験を成功させています。
2017年9月にリンクはICOを開始しました。同年のICOでは36億円程度の資金を集め、現在は国際的な銀行の送金網である「SWIFT」や多くの企業と連携して実用化が期待されています。
2019年には米国Google社とパートナーシップを結び、2021年にはチChainlinkのネットワークで、Google Cloudのデータ利用が可能になりました。
2021年にはグーグル元CEO、エリック・シュミット氏が戦略アドバイザーとして「Chainlink Labs」に参加したと発表しました。「Chainlink Labs」については後述しますが、簡単に説明するとChainlinkの実用化のための研究機関です。その研究機関での戦略アドバイザーにグーグルのCEOが就任したということで、既存システムとChainlinkの連携が大いに進むことが期待されています。
以上のように、リンクは仮想通貨の実用化に向けて着実に歩みを進めている非常に有望な仮想通貨銘柄であることがよくわかります。どのような活用用事例があるかは次の「リンクの特徴は?詳しく解説」でご確認いただけます。
リンク(LINK)の特徴は?詳しく解説
チェーンリンクの特徴について説明します。主な特徴は、「ブロックチェーンと既存サービスの仲介」、「SWIFT(国際銀行間通信協会)と連携」、「さまざまな活用事例」が挙げられ、実用化まで一歩直前といっても過言ではない、非常に力強い仮想通貨だといえます。それではそれぞれの特徴について深堀していきましょう。
ブロックチェーンと既存サービスとの仲介
ビットコインやイーサリアムをはじめとした仮想通貨で使われている技術をブロックチェーン技術と呼びますが、このブロックチェーン技術はセキュリティ面や情報処理の速度など、現在の各種システムをはるかに上回る機能を持っています。
しかしながら、このブロックチェーンを既存のシステムと接続させる技術がなかったために、ブロックチェーン技術が生み出した仮想通貨は投機の対象の域を出ませんでした。このような現状に一石を投じたのがセルゲイ・ナザロフ氏が作り出した「リンク」なのです。例えば、ブロックチェーン技術と既存の金融システムの間に入って、高度な決済網の構築に生かすことなどが可能とされています。将来はリンクを通じて国際決済がはるかに現在よりも便利になることがあるかもしれません。
つまり、リンクは仮想通貨と既存の金融サービスを文字通りリンクさせることで、その優位性を保っている仮想通貨だといえます。
SWIFT(国際銀行間通信協会)と連携
SWIFTとは、世界各国の金融機関の国際送金網を構築している枠組みのことです。現在の国際送金は、原則このSWIFTを通さなければできない仕組みになっています。
前述しましたが、2016年のSibos(世界中の金融機関の役員やシステム開発者が一堂に会する会議)をきっかけとした実証実験で、国際送金にブロックチェーン技術を適用することに成功しています。
2017年のSibosはカナダのトロントで行われましたが、同日にリップルがSwellと呼ばれる国際会議を同じトロントで行いました。ちょうどリップルがSWIFTと競合する形をとっていますが、リンクはSWIFTと連携することで普及を図ろうとしている点が対照的です。
ただし、それ以後SWIFTでの活用事例が確認できません。これは推測の域を出ませんが、脱SWIFTを掲げているリップルがSECとの訴訟問題で、2022年現在も低調である点が理由なのではないかと思われます。SWIFTもできれば現状の枠を守っていきたいが、イノベーションについていきたい。国際送金でのそのけん引役であるリップルが刺激をしないとSWIFTも重い腰を上げないといったところではないでしょうか?
世界の貿易決済がスムーズになることでより経済発展が期待できるので、国際送金におけるブロックチェーン技術の実用化は一日でも早くじつげんしていただきたいものです。
さまざまな活用事例
活用事例が豊富にあるのもリンクの特徴です。
DeFiでの活用事例
分散型金融「DeFi」でもChainlinkの技術は使われているようです。ブロックチェーン間をブリッジするのに非常に使い勝手いいということでした。下記数十のDeFiプロジェクトで活用されているということです。例えば複数の取引所の価格データをもとに適正価格を自動で見積もり、指値注文を自動化する等の利用方法が想定されているようです。これにより自ら適正価格を算出して、指値注文をした結果、実勢と乖離していることで購入できないなどの機会損失を防げます。
これは性質上多ければ多いほどより多くのDeFiプロジェクトとブリッジできることになるので、Chainlinkを導入するDeFiプロジェクトにとってもシナジー効果が期待できるため今後ますます増えていくのではないかと予想されます。
企業での活用事例
企業での活用例もいくつか存在するようです。主に企業での利用例での活用類型としては、事柄やデータを安全なフォーマットで入力し、ブロックチェーンネットワークへ安全なフォーマットで出力するというような利用方法のようです。具体的な効果としては、セキュリティの高い環境の顧客データや企業機密を入力することで、情報流出を防ぐことが期待できるようです。
現在ハッカーの仕業で企業の個人情報や社内機密がが流出し多大な損失をもたらすリスクがありますが、そういったデータを安全なフォーマットで管理することで、情報流出を防ぐことで企業の情報資産を防衛することができるようです。
現時点では、下記の企業での活用事例があるようです。欧米の公共性の高い事業を行っている大企業ばかりですので、非常に期待が持てます。普及が進めば一般消費者の個人情報が安全に管理されて、サイバー犯罪も劇的に改善されるでしょう。
保険業界での活用事例
保険業界の活用事例はいくつかあります。例えば航空保険ですが、ブロックチェーン技術とフライト情報をChainlinkで接続し、欠航や遅延が出た場合にすぐに保険金が航空会社のもとに入金されるような仕組みづくりをすることができるということでした。そのほかにも作物保険や洪水保険なども天気情報とブロックチェーン技術をChainlinkでつなげることで、保険金の支払いがスムーズになるということです。
そのほかにも様々な保険で、自分のデータをChainlinkを通して保険会社に提供し収益化することもできるようです。顧客のビックデータを企業が無償で事業に利用しているという不均衡の解消をすることもリンクで可能になるということでした。
NFTやGaming等での活用事例
NFTゲーム等での活用もこれから広がっていくようです。実際に活用されているゲームを以下にてご参照いただけますが、あの「アクシーインフィニティ」でもChainlinkの技術が使われているようです。
例えば、ゲーム内で上位者から順に優先的に手に入れることができるNFTアイテムのランキングについて評価項目を迅速かつ公平にジャッジするのに「Chainlink VRF」という技術が活用されているようです。
Chainlinkの研究機関
Chainlinkでは、実用化に向けて学者が研究するための研究機関を設けています。
その名も「Chainlink Labs」という名称です。このラボには数十人規模のリサーチャーがいて、Chainlinkの実用化に向けて研究活動に勤しんでいます。MITやアイビーリーグ等、世界の名だたる大学のコンピューターサイエンス分野の学者が名を連ねています。
また、このラボでは「Startup with Chainlink」というサービスで、
スタートアップベンチャーの支援も行っており、Chainlinkを使いたいWEB3企業家を応援しており、申し込みフォームへ入力すれば、誰でもChainlinkを使ったWEB3技術での起業をすることができる非常に開かれたサービスです。
また、「Startup with Chainlink」は以下のブロックチェーンのトップサービスプロバイダーにアクセスすることが可能です。これらのプロバイダーは、アイデアを実現するために必要なツールと教育を提供します。
中でもalchemy社はスタートアップの中でもデカコーン企業として話題に上りました。これらの強力なプロバイダーと連携しているという事は非常に心強いサービスです。
リンク(LINK)の将来の価格の予想
リンク(LINK)が将来的に多くの決済網で利用されることとなると、将来的に、2022年12月の月初めの時点の1,028円程度の価格水準よりもはるかに大きな価格まで上がると予想します。
過去最高価格は52.7ドルとなっていて、割安と言える水準の内に買った方が良いと考える投資家も多いでしょう。
仮想通貨全体への投資額が増加し、かつ、新規暗号資産取引所への上場をしたり、LINKの普及により評価と知名度が更に上昇した場合には、100ドルや200ドルというのは現実的にありうると予想できます。
もしも、決済網として一般的に利用されるところまでくると、100ドルや200ドルでもきかず、1,000ドルと言うこともありうるかもしれません、ただ、この価格に達するためには、ビットコイン(BTC)をはじめとする主要コインが過去最高値を更新し、かつ、リンク(LINK)の時価総額ランキングが更に上位に入ってくることが条件となってくると予想します。
将来の価格に期待する人は、ビットバンクなどでLINKを買っておき、長期目線で保有してみても良いでしょう。
リンク(LINK)のまとめ
本日はリンクの紹介をいたしました。リンクはChainlinkというプラットフォーム上で使われる仮想通貨です。Chainlinkはかなり活用事例が豊富にあるプラットフォームです。リンクは実需に基づいた手堅い銘柄であることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
これほど豊富に活用事例がある仮想通貨も珍しいのですが、それにもかかわらず現在の時価総額がトップ10に入っていません。今後ますます現実の産業などでのブロックチェーンの実用化をChainlinkが手助けすることが予想できますので、まだまだ今後の値上がりが期待できる仮想通貨ですので、投資をするのも有効な選択肢だと思います。
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